テレビドラマや映画に頻出する架空の技術が、現実のものになるかもしれない。あまりに低解像度で人間には判別できない画像を「拡大して高画質化する」機能が、Googleの人工知能(AI)研究チームのおかげで今や、実現までかなり近づいている。
次の画像を見てほしい。
左側は、今回コンピュータに処理をさせる前の、ひどく解像度の低い画像だ。右側は実際の写真だ。そして中央にあるのが、どことなく実際の写真に似ている人間の顔だ!
では、どうやったのだろうか。Googleの研究チームGoogle Brainは、2つのニューラルネットワーク(神経回路網)を訓練し、著名人の顔の画像(さらに寝室の画像)を入力することで、すべてを自らできるようにした。
第1のネットワークは、ピクセルがどのように、より高解像度の画像に変換される可能性があるかを調査する役割を担う。第2のネットワークは、多くの似たような写真の分析を経て、著名人(または寝室)について「分かっている」ことに基づき、個別に細部を追加する。
ただし、個人を正確に特定するまでには到底及ばない。それに、留意すべきは、コンピュータは細部を推測しているのであって、魔法のようにどこからともなく出現させているのではないということだ。それでも、刑事が容疑者を特定するのに役立つ(警察で画家が描く似顔絵のような)新たなツールになるかもしれないし、あるいは、衛星画像からさらなる価値を引き出すことができるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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