Googleが「Google+」の画像を対象に、「Rapid and Accurate Image Super-Resolution」(RAISR)と呼ばれる新テクノロジのロールアウトを開始した。RAISRを利用すれば、帯域幅をあまり使用せずに、画像を高解像度で表示することが可能になる。
先週より、一部の「Android」端末で、RAISRを適用した高解像度画像のGoogle+へのロールアウトが開始されている。Googleによると、同社はRAISRテクノロジを適用した大容量画像で、使用する帯域幅を最大75%削減することに成功しているという。
Googleは帯域幅の狭いモバイル端末に非常に鮮明な画像を提供する手段として、2016年11月にRAISRを発表した。
RAISRは機械学習を使って、低解像度画像の高品質版を生成することで、その画像が帯域幅を占拠することを回避し、より高速なダウンロードを可能にする。
Google+担当プロダクトマネージャーのJohn Nack氏の説明によると、RAISRが有効化されている場合、端末はピクセルの一部をGoogleのサーバにリクエストした後、RAISRを使って、端末上でその画像を元の状態に復元するという。
Google+は、GoogleがRAISRのロールアウトを開始した2つめの製品である。Googleは12月より、同社の「iOS」アプリ「Motion Stills」からエクスポートされた動画にRAISRを適用して、画質を高めている。Motion Stillsは「iPhone」の「Live Photos」からGIFを作成する機能を提供する。
それは、Live Photosを搭載する新しいiPhoneを持つユーザーに恩恵をもたらした。しかし、RAISRがGoogle+で採用されたことで、Androidを皮切りに、同テクノロジがより多くのユーザーに利用されるようになるかもしれない。それがきっかけで、同ソーシャルネットワークのユーザーが増える可能性もある。
「われわれは一部のAndroid端末のストリームに表示される高解像度画像を対象に、このテクノロジのロールアウトを開始したに過ぎないが、既に1週間あたり10億枚以上の画像にRAISRを適用し、それらのユーザーの総帯域幅を約3分の1削減している」(John Nack氏)
RAISRがiOS版のGoogle+ユーザーに提供される時期は不明だが、Nack氏によると、Googleは今後数週間をかけて、「より広範に」ロールアウトを進めていく予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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