Tesla Motorsが自律走行車の開発に取り組んでいるという話は、目新しいものではない。だが、同社がカリフォルニア州の公道で自律走行車のテストをすでに始めていたという事実は、今まで知られていなかった新しいニュースだ。
Bloombergの報道によれば、Teslaは2016年の後半に、カリフォルニア州の公道で4台の自律走行車のテストを始めていたという。この件は、カリフォルニア州車両管理局(DMV)が一連のレポートを公開したことで明らかになった。同局は自律走行車のテストを行う自動車会社に対し、テスト中に「自律走行モードの解除」が必要になったケースを報告することを義務付けている。
「自律走行モードの解除」とは、人間のドライバーが介入し、自律走行車を操縦することが必要になった状況を指す言葉だ。Teslaは、約885kmに及ぶ自律走行車のテストを行い、自律走行モードの解除が必要になったケースを182件報告した。つまり、約4.8kmに1回の頻度で自律走行モードを解除したことになる。
このレポート(こちらで一般公開されている)では、テスト中に「緊急事態に見舞われたり、事故や衝突が起こったりしたことはなかった」としている。自律走行モードを解除したケースのリストには、その自律走行車の車両登録番号、自律走行モードを解除した日付と原因、天候、道路の種類が記載されている。また、ドライバーが操縦を代わるまでにかかった時間も記録されている。ほとんどの場合、ドライバーは警告から1秒以内に操縦を代わっているが、1秒以上時間がかかったケースもある。Teslaはその原因について、直線道路を走行していたか、周囲に他の車がいない道路を低速で走っていたためだと説明している。
Tesla以外に、自律走行モードの解除に関するレポートを提出しているメーカーには、BMW、Bosch、Cruise Automation(General Motorsの子会社)、Delphi、Ford、本田技研工業、日産自動車、Mercedes-Benz、Volkswagen、Waymoなどがある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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