近年、観光庁をはじめとした官民一体での訪日プロモーションや誘致活動等が成果を上げ、海外からの訪日観光客は増加の一途を辿っています。
また、観光客が年々増加するに従い、その中身も変化しつつあります。初めて日本を訪れる外国人観光客の増加にあわせて、一度日本を訪れたことのあるリピーターも年々増加しており、訪日旅行中の動きに変化が見えています。今回はその傾向について注目したいと思います。
観光庁が発表した平成26年の訪日外国人消費動向調査データ(PDF)によれば、公共交通網の発達した2大都市圏(首都圏、近畿圏)のみを訪問した観光客は全体の44%なのに対し、地方を訪問した割合は56%に達しています(地方のみを訪問した割合も28%)。
つまり、2人に1人の外国人観光客が東京・大阪大都市圏以外の地方を訪問するようになってきているのです。
さらに、訪日リピーターの増加により、定番の観光地だけを短期間で巡るツアー旅行だけでは物足らず、前回訪れた際の人脈や仕入れた情報に加え、ウェブから更に深い情報を探し、自力で地方まで足を伸ばす傾向が徐々に見られています。
いわゆる、「都市から地方へ」「モノからコトへ」「消費型から体験型へ」という動きがデータとしても現れてきていると言えるでしょう。
訪日観光客の行動の変化が背景としてある中、検索の分野においても動きが確認できます。
以下は、訪日客数で毎年上位を占める台湾と香港における現地Googleでの検索数データです(中国の運転免許は制度上申請しても日本では運転できず、韓国の主要検索エンジンはNAVERとなるため、データ比較対象として中国と韓国は調査対象から除外)。
訪日リピーターという点では近隣のアジアでも中華圏内の観光客を思い浮かべるでしょうが、台湾は2015年の訪日客数が3位と、訪日旅行のヘビーユーザーが多い国として知られています。
その台湾版Google検索における行動変化を知るため、交通手段の1つとして多く用いられているレンタカーに関連した、「日本 租車(日本 レンタカー)」、「日本自駕(日本 自分で運転旅行)」、「北海道自駕(北海道自分で運転旅行)」というキーワード検索を中心に、2012年から2016年の4年間でどのような動きを見せているかを調査しました。
結果、「日本 租車(日本 レンタカー)」が約5倍、「日本 自駕(日本 自分で運転旅行)」が7倍以上、「北海道 自駕(北海道 自分で運転旅行)」では9倍以上と、検索数が急増していることが分かりました。
次に訪日観光客数が2015年に4位だった香港においても、同様の調査を実施しました。ここでも、似たような検索数の動きが見てとれます。
香港では、「日本 租車(日本 レンタカー)」「日本 自駕遊(日本 自分で運転旅行)」「沖繩 自駕遊(沖縄 自分で運転旅行」の3つのキーワードを調査。その結果、「日本 租車」が2012年対比で約10倍、「日本 自駕遊」で約6倍、「沖繩 自駕遊」も時期によりピークの差はあるものの、2~6倍もの増加が確認できました。
移動手段の1つであるレンタカーに関連した部分だけでも、前述の訪日観光客の動向やニーズの変化が検索数に現れてきているのがよく分かる結果となりました。
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