「やってみよう。何をやってみるのか?auの学割」──と、KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏は2017年春モデルの発表会で攻めの姿勢を示した。
「学割を始めたのはau。究極の学割をつくっていきたい。2016年は(総務省の)タスクフォースなどいろいろあって思い切ったことができなかったが、今年は学割から、昇天するぐらいにすごいことをやってみたい」と意気込む。
KDDIと沖縄セルラー電話は、1月13日より、18歳以下の新規契約者を対象に、月々2980円からスマートフォンを利用できる「学割天国U18」をはじめとしたキャンペーン「auの学割天国」の提供を開始する。
学割天国U18は、1回5分以内の国内通話が無料となる「スーパーカケホ」とデータ通信の利用量に応じて最適な料金となる「U18データ定額20」がセットになったプランだ。
仮に20Gバイトまで利用した場合は、通話もデータもコミコミで6090円。月間データ利用量が3Gバイトまでの場合は、3980円となる。また、受付期間中に家族が新規で契約した場合、18歳以下の契約者の利用料金から、さらに1000円が割引かれる。これにより、データ通信量が3Gバイトまでの場合、2980円で利用可能だ。
この学割が生まれた背景には、18歳以下の若い世代でも、あまり使わない人と使う人が分かれている現状があるという。KDDIは2016年、25歳以下で「データ定額5/8/10/13」を契約した人を対象に、25歳まで5Gバイトを毎月プレゼントするキャンペーンを開始した。18歳以下の利用実績として、3Gバイト未満が23.5%いる一方で、10Gバイト以上で足りない人も25.3%おり、学生のデータ利用は一様でないと説明する。
初めてスマートフォンを利用する契約者も多いため、慣れるまでは利用量が固まらないケースも多く、さらには夏休み、冬休みなど休みのシーズンは増えがちになるなど、月々の変動もある。また、少しでも月々の支払い料金を抑えたいという保護者の声も多くあるという。
そこで、2017年auの学割は、大容量の20Gバイトを通常よりも安価な料金で提案しつつ、実際の利用量が5Gバイトよりも少ない場合には、データ通信の利用量に応じて料金を決定するプランを提供。これにより、面倒な手続きなしに、月々の利用量に合わせて安価な料金でスマートフォンが利用できるようになるとしている。
また、auの学割天国では、25歳以下の契約者への特典として、新規契約または、機種変更時に「データ定額20/30」に加入した場合、毎月500円を割引く「学割天国U25」が提供される。
さらに、25歳以下の契約者、並びにその家族が機種変更した場合に、対象機種の本体価格を最大で1万800円割引く「U25家族もおトク機種変更キャンペーン」も実施する。
加えて、スマートフォンの画面割れや水没などの不安を解消し、毎日の学生生活を楽しめるように、期間中「auスマートパスプレミアム」、「うたパス」に新規加入した場合、2017年12月末まで月額利用料相当額が割引される。
田中氏は「こういうプランを作ったのは、auとしていわゆる格安スマホ(MVNO)の領域までしっかりチャレンジするということ。格安スマホと違うところは、最新のiPhone 7でも使えるし、いろいろなサポートもついている」とし、MVNOを意識したと説明。
また、「学割シーズンに何も提案できないようなオペレーターは存在意義がないと思っている。だから、踏み込んだらどこまでできるのか、という考え方でやった。MNOもあるぞ、というふうに見てほしい」と語った。
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