ドローン元年と言われた2015年はDJIのPhantomに代表される空撮ドローンが話題となり、「ドローン」という言葉が一般に広がった年となった。
その翌年2016年は、2015年の盛り上がりが続くかに思えたが、若干下火になったような印象だった。ただ、これはメディアによる騒ぎが収まっただけで、ドローン市場の各プレーヤーは虎視眈々と開発を続けてきた。
2016年末にアマゾンが発表したドローン配送サービス「Prime Air」に見るように、2017年は特定用途に特化したドローンの開発が加速し、さまざまな産業で実用化・普及が進む年になりそうだ。
ドローンがさまざまな用途で実用化されることで、それを採用しようとする動きが活発化し、普及速度が加速し始めるのが2017年と考えてよいだろう。
ドローンニュース英語メディア「DRONELIFE.com」によれば、イノベーション拡散理論に当てはめると、ドローン市場は2017年からイノベーターからアーリーアドプターに移行するという。
この理論は、社会システムにおいて新しい技術やアイデアを採用する最初のグループを「イノベーター」と呼び、市場全体の2.5%に相当するとしている。そして、次いで採用するグループを「アーリーアドプター」(市場占有率13.5%)、「アーリーマジョリティー」(34%)、「レイトマジョリティ」(34%)、「ラガード」(16%)と全部で5つのグループに分類している。
ドローン市場に関して言えば、2014年から2016年にかけてイノベーターにドローンが普及。2017年から2019年にかけてアーリーアドプター、2020年から2022年にかけてアーリーマジョリティー、2023年から2025年にかけてレイトマジョリティと、3年ごとに各グループに普及していく見込みだ。
つまり2016年末時点でドローンの普及率が2.5%に達し、2017年からアーリーアドプターに普及し、3年かけて普及率は全体で15%ほどまで高まる可能性があるということだ。
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