KDDI、3D地図を活用してドローンの自律飛行を目指す--ゼンリンやプロドローンと提携

 KDDIは12月19日、空の3次元(3D)地図の研究開発を推進するゼンリン、安定した高性能な機体を提供するプロドローンとともに、ドローンの自律飛行を実現する「スマートドローンプラットフォーム」を開発すると発表した。これにあわせて、KDDIはプロドローンに3億円を出資した。

 同プラットフォームは、ドローン機体、3D地図、運航管理、クラウドによって構成される。モバイル通信ネットワークにつながったドローンの自律飛行や衝突回避など飛行ルート管理に加えて、ドローンが取得したビックデータの蓄積・分析が可能なプラットフォームになるという。

"空の3次元地図"
"空の3次元地図"を基にした自律飛行および運航管理イメージ

 KDDIでは、人口カバー率99%超の4G LTEネットワークに加えて、これら基地局の利活用やクラウドサービスなど、IoT時代に必要なアセットを提供するとしている。ドローンがモバイル通信ネットワークを利用できるよう、11月15日に総務省より「無人航空機における携帯電話の利用に関わる実用化試験局の免許」を取得している。

 プロドローンは、4GLTEネットワークに直接接続し、遠隔地からも自由にフルコントロールが可能な高機能な機体や制御システムを開発する。ゼンリンは、保有している地形・建物情報をベースに、空域情報を3D化した地図の研究開発を推進。ドローンの自律飛行において、機体を安全に誘導するための基盤構築を目指す。


 今後は同プラットフォームを活用して、設備検査や農業支援、災害救助などのソリューションや、撮影サービスなどのコンシューマサービスを提供することで、さまざまな分野でネットワークにつながるドローンが活躍する「スマートドローン構想」を推進するとしている。また、2017年の商用化に向けて、実証実験を進めるとしている。

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