Appleにとってここ数年はビッグな年だったと考えている人がいるなら、2017年まで待ってみるといい。
大型スクリーンを搭載する「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を2014年後半に発売したことで、Appleの資産は急増した。同社は世界で最も大きな利益を上げる企業になった。そして翌2015年は「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」によって、さらにビッグな年となった。しかし、2016年になると熱狂が冷め、iPhoneの販売台数が2007年の発売以来初めて減少した。
Appleにとってこの1年は、全く新しい市場を開拓するのではなく、大部分が製品を改良するための時間だった。しかし、2017年はそれとは全く異なる1年になるかもしれない。同社の製品ラインアップに関するうわさがすべて本当なら、2017年はAppleの歴史上最もビッグな1年になる可能性もある。根本的に再設計されたiPhone、刷新された「iPad」、新しい製品カテゴリなどを考えてみるといい。2017年はソフトウェアやサービスに関してもビッグな1年になるかもしれない。
この件について、Appleからコメントは得られなかった。
2017年、Appleが見せてくれるかもしれないことを以下で紹介する。
確かに、Appleは常に最新のiPhoneが歴代最高傑作だと言っている。しかし、2017年に発売するiPhoneが歴代最高のiPhoneと言った場合、それは本当の意味で歴代最高傑作になるのかもしれない。
この3年間に登場したiPhoneはすべて同じような外観だった。「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」は耐水性能を備え、カメラの性能も向上しているが、もはやどうしても手に入れたいアップグレードではなくなっている。
2017年には、iPhoneが発売から10周年を迎える。そのため、Appleはデザインが大幅に刷新されたモデルを発売するのではないか、との憶測が流れている。
「iPhone 7s」(「iPhone 8」と呼ぶ人もいる)に関するうわさには、Appleがついにワイヤレス充電をサポートし、これまですべてのiPhoneモデルに搭載されてきた円形のホームボタンを廃止する可能性があるとの報道も含まれる。ホームボタンを排除すれば、より小型のボディに大型スクリーンを搭載することが可能になる。
Appleは2017年、OLEDスクリーン搭載のプレミアムバージョンを含む3種類の新型iPhoneを発売するかもしれない。OLEDスクリーンはバックライトが不要なため、画質が向上し、端末本体の薄型化も可能になる。
すべてのうわさで意見が一致しているように思えることが1つある。次期iPhoneでは大規模な変更が施される、ということだ。それによって、Morgan StanleyのアナリストのKaty Huberty氏が需要の「スーパーサイクル」と呼ぶ現象が引き起こされるかもしれない。
iPhone 7と同様、Apple Watchについても、Appleは初代モデルにそっくりな外観の第2世代モデルを発売した(ただし、第2世代では、耐水性能を持つボディが採用されている)。
AppleはApple Watchの販売台数を明かしていないが、IDCの試算によると、同社は2016年第3四半期に110万台を出荷したという(第3四半期最終日のわずか数週間前に発売された「Apple Watch Series 2」の出荷台数も含む)。IDCは、「スマートウォッチ分野の厳しい状況が続く中で、Appleの成功に陰りが出る可能性は高い」と述べている。
言い換えると、人々はスマートウォッチにそれほど熱狂していないということだ。
とはいえ、Appleの最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏が12月に入って述べたところによると、Apple Watchは、ホリデーショッピングシーズンの最初の週に販売台数記録を樹立しており、過去最高の四半期に向かって順調に売れているという。
Appleは2017年、Apple Watchに2015年の初代モデル発売以来初めてとなるデザインの変更を施すとみられている。同社は円形ディスプレイを搭載する腕時計の特許を出願済みだが、実際にそのような端末が2017年に発売されるかどうかは不明だ。実現する可能性が高い変更点には、スクリーンの性能向上、ヘルスケア用の新しいセンサ、iPhoneなしでApple Watchを利用できるようにするセルラー接続機能などがある。
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