次期米大統領に選出されたDonald Trump氏がどのように大統領の任務に取り組むのかと世界中が注目する中、中国国営紙のGlobal Timesは警告めいた見解を示している。同氏が中国に貿易戦争を仕掛ければ、米国企業が苦しむことになるというのだ。
Trump氏が(可能だと主張していたとおりに)中国を為替操作国として認定するならば、「中国は、目には目をの方針で対応する」とGlobal Timesの記事には記されている。「中国における米国製自動車と『iPhone』の販売台数は減少し、米国からの大豆とトウモロコシの輸入は停止するだろう」(Global Times)
Global Timesは、中国共産党傘下の新聞グループである人民日報の子会社。
Appleにコメントを求めたが直ちに回答は得られなかった。
Appleは現時点でも十分に中国で苦しい状況にある。人口の多い同国にかなりの投資をしているにもかかわらず、同国での成長は減速している。中華圏での4-6月期の売上高は前年同期比で33%減少し、Appleにとって第2位の市場だった中国は現在、米国と欧州に次ぐ第3位に転落している。
同社は、中国の消費者と政府に取り入るために尽力してきた。中国版Uberとして知られる配車サービスDidi Chuxingに10億ドルを出資したほか、小型で安価な「iPhone SE」をリリースした。そのような努力にもかかわらず、各種サービスの終了や多数の訴訟問題など、Appleは中国で問題に直面してきた。
中国からの輸入品に45%の関税を課すという考えを「気に入っている」としたTrump氏の発言について、Global Timesは、「Barack Obama米大統領の就任後まもなく、米貿易通商当局は中国製タイヤに35%の輸入関税を課すことを発表した。中国はそれに対し、米国の鶏肉および自動車製品に関税を課すという報復的な措置をとった。その結果、中国と米国の双方が損害を被ることになった」と指摘した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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