これまで何年間か、筆者は機会があるごとに「Google Cardboard」とサムスンのGear VRを使ってきたが、いつも決まって船酔いのようになっていたので、Daydreamのテストを始めるときには少しばかりためらいがあった。
「Pixel XL」のデモ機をヘッドセットに装着し、最初のチュートリアルを進めていき、コントローラを使って仮想世界の中でものに触ったりする方法を覚えていくのだが、ちょっと気分が悪くなってしまった。先に進めるのをやめて、ヘッドセットを外してDaydreamのVRアプリをいろいろインストールすることにした。
次にDaydreamを使ったときには、「Mekorama VR」というゲームをプレイしてみたが、30分以上たっても、いっこうに気分は悪くならなかった。筆者としては初めてのことで、まったくの予想外だった。
その後の結果は、まちまちだ。映画を観る分には何ともないのだが、「Hunters Gate」をプレイすると、忙しくあたりを見回さなければならないので、やはりすぐにVR酔いになってしまう。
それでも、出鼻から問題にぶつかることなくDaydreamを使えることがあるというのは、筆者にとって大きな前進だ。
GoogleがデザインしたDaydream Viewのヘッドセットは、見た目が他と一線を画しているだけでなく、着け心地もよい。
ただのプラスチックのかたまりではなく、布地で覆われており、目にもやさしく軽量だ。フェイスパッド自体は、汚れたときに洗えるように、取り外し可能になっている。
Daydream Viewは、眼鏡を常用するユーザーが眼鏡をかけたままヘッドセットを装着できるデザインでもある。眼鏡をしたまま初めてDaydream Viewを装着したときは、うまい収まり具合を決めるのに2、3秒かかったが、一度わかってしまえば問題なく快適に装着できる。
ヘッドセット自体のフィット感で1つだけ不満があるのは、鼻当ての周りと視野の両側で光が見えてしまうことだ。
Pixelスマートフォンをすでに持っていて、VRをちょっと体験してみたいというなら、Daydreamを使わない手はない。DaydreamはPixelに組み込まれているし、ヘッドセットが79ドルというのはお買い得だ。
今後はDaydream対応のスマートフォンが(おそらくはPixelより安い値段で)次々と登場するだろう。そうなれば、ハードルがいっそう下がることになる。
米国の市場では、HuluがDaydreamアプリをリリースしており、「HBO NOW」や米バスケットボール協会(NBA)も間もなくリリースする予定だ。Netflixと米メジャーリーグベースボール(MLB)も今後、米国内と国外の両方でDaydreamアプリをリリースすると確約している。
「HTC Vive」や「Oculus Rift」のように、もっと本格的なVR体験を求めている人ならご存じのように、Daydreamはその期待に応えるものではない。だが、VRに興味がある人の大半にとっては、Daydreamで十分その目的にはかなうはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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