同イベントのデモスペースでは、同社と1→10driveとが共同で開発している“感情を表現する手紙”のデモが行われた。ワコムと1→10driveはNeuroSky社の脳波コントローラとなるMindWave Mobileを利用して脳波をデジタル化し、その脳波データとデジタルインクデータをセンサーフュージョン(複数のセンサーのデータを1つにまとめて活用できるようにすること)して、さまざまな用途に活用できるようにした。
具体的にはペンで文字を書いている時の脳波の揺れを書いている文字の軌跡と紐付ける。MindWave Mobileから取得しているデータはATTENTION(集中)、MEDITATION(瞑想)、APPRECIATION(評価)、MENTAL EFFECT(心の揺れ)などに分類されており、それぞれの波形が軌跡と紐付けられる。例えば、ある文字を書いているときにMENTAL EFFECTが大きければ心の揺れが大きいなどを示しており、例えばその文字を書いているときには緊張しているのだとわかる。
デモでは心の揺れが大きい時には赤く表示したり、集中している時には緑で表示したりと、データだけでなく色で表現することで、書いたときの印象が手紙を送った相手にわかるようなというデモが行われた。
これを応用すると、謝罪の手紙を書いているのに全然緊張していない……といったことも相手に伝わってしまう。ちょっと恐いが、逆に言えばラブレターなど情熱的な手紙を書くときには気持ちが盛り上がっていることが相手に伝わることにもなり、筆上手ではない人でも、気持ちをうまく伝えられるかもしれない。
なお、今回のデモはあくまでプロトタイプなので、市販の予定はないとのことだが、利用しているのはいずれも市販されている脳波センサとデジタルペンなので、将来何かのシステムに採用されることは十分考えられそうだ。
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