ワコムとワン・トゥー・テン・ドライブ(1→10drive)は10月27日、タブレット端末やPCなど、モバイルIT機器で手書き入力した文章に、集中、リラックス、負荷、理解・習熟、興味──といった筆者の感情データを「デジタルインク」に記録し、文章を再生する時に同時表示できる「感情を伝える手紙」のプロトタイプを開発したと発表した。
ワン・トゥー・テン・ドライブは、2015年設立し、モノやサービスにおけるプロトタイプ開発から商品化までを手掛けている企業。現状は、AIとIoTを事業領域の軸にしつつ、新たなテクノロジは積極的に取り入れる体制で開発にあたっている。開発においては、企業と協調し、ブランド価値を根本からつくり込んだプロトタイプを開発している。
同プロトタイプでは、筆致ごとに書いた時の感情データを取得。デジタルペンから読み取れるデータと合わせて可視化して表示でき、文章の意味や文字の形からは読み取れない、筆者の心の状態も映し出せるという。
デジタルインクとは、スマートフォンやタブレット端末、PCなどに手書入力された文字、線、絵などのデジタルの手書(描)きデータ。今回のプロトタイプでは、手書きメッセージ(文字入力)に焦点を当て、ニューロスカイの技術を使用して脳波データを収集し、両データを一緒に記録している。
なお、再生時になめらかで違和感なく両データを表示するため、ワン・トゥー・テン・ドライブがソフトウェア全体のテクニカルプロデュースおよび、脳波解析データの可視化を行うビジュアルアプリ、データ連結アプリを開発した。
デジタルインクには、感情のほかにもさまざまなデータを埋め込むことができるという。紙にペンで描く「アナログインク」とは全く異なる可能性を秘めており、各社は今後もその利用法などについて協力していくとしている。
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