Mozillaが次世代のウェブエンジンを開発する取り組み「Project Quantum」を発表した。2017年末までに同社のウェブエンジンを大幅に刷新し、さらに高速にウェブを閲覧できるようにするという。
新しいQuantumエンジンにより、「Firefox」が自動再生動画やリッチアニメーション、インスタントメッセージングなどの現代的なウェブサイト機能を処理する能力が向上する。とにかく動作することに期待するユーザーと、こうした機能を使いたい開発者双方のニーズを満たすよう改良を加えなければならないとMozillaは考えている。このエンジンで、ブラウザを実行するハードウェアをより効率的に利用できるようにするという。そして、2017年末までに性能を劇的に改善し、ユーザーに提供するとしている。
「ページの読み込みが速くなり、スクロールが非常に滑らかになる。アニメーションやインタラクティブアプリは瞬時に反応し、一定のフレームレートを維持しつつ、さらに高い処理能力を必要とするコンテンツが処理できるようになる。また、ユーザーにとって最も重要なコンテンツに自動的に最も高い優先度を付与し、最も必要な箇所に処理能力を集中させる」と、Mozillaのプラットフォーム設計を統括するDavid Bryant氏は述べている。
QuantumはFirefoxの「Gecko」エンジンを基盤とし、GPUなどのプロセッサ技術を活用する。また、Quantumの複数のコンポーネントは「Rust」言語で書かれているほか、Mozillaが推進する別のプロジェクト「Servo」の機能を導入する。
Quantumエンジンは、2017年中に「Android」「Windows」「Mac」「Linux」のFirefoxに採用される予定だ。「iOS」については、開発者が「WebKit」以外を使用することをAppleが許可していない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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