あるエンジニアたちのチームが、2020年開催の東京オリンピックで聖火台に点火する空飛ぶ車の開発に懸命に取り組んでいる。
時間はそれほど残されていない。安全に動作し、道路を走ることもできる空飛ぶ車を東京オリンピックまでに開発する作業は、エンジニアリングチームにとって大きな試練だ。
朝日新聞によると、このグループ「CART!ATOR(カーティベーター)」はさまざまなエンジニアが集まってできたという。中村翼さんが2012年に結成し、「次世代の人たちに夢を提供する」ことを目指している。
今回のケースでは、その夢は米テレビアニメ「宇宙家族ジェットソン」に出てくるような空飛ぶ車を実際に作って、東京オリンピックで披露することのようだ。
この空飛ぶ車は長さ2.9m、幅1.3mで、垂直で離着陸できるものになる予定だ。空中でも路上でも、ハンドルと通常のアクセルで操縦することができる。1人乗りの三輪電気自動車として機能するだけでなく、操縦者は四隅に上下2つずつ取り付けられたプロペラを使って、車体を離陸させることも可能となる。
CART!ATORは、最終的にこの空飛ぶ車で高度150m、航続距離50kmを実現したいと考えており、自然災害で道路が使えないときのけが人の救急搬送など、現実的な応用も目指している。
CART!ATORと共同研究をしている徳島大大学院の三輪昌史准教授は朝日新聞に対して、次のように述べている。
「バッテリーの性能などで技術革新が進めば、実用化も不可能ではない」
現在の試作機は高度1mで5秒間しか飛行できないため、目標達成までの道のりは長い。
CART!ATORは重量を減らして炭素繊維強化プラスチックを使うことで、性能を改善したいと考えているが、最大の問題は資金だ。東京オリンピックまでにこの夢を実現するためには、最低でもさらに3000万円が必要だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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