サムスンは先頃、人工知能(AI)を手がける新興企業Vivを買収した。最新のリーク情報によると、その買収を受けて、Vivとして知られるAIが「Galaxy S8」とされる端末でサムスンの「S Voice」に取って代わる可能性があるという。
カリフォルニア州に拠点を置くVivの共同創設者であるDag Kittlaus氏は、Appleの「Siri」の開発に寄与した人物だ。Vivの使命は、Siriをも凌駕するAIアシスタントを開発することである。そして、先頃サムスンに買収されたことで、この目標達成に向けて弾みがついた。
Googleの10月のプレスイベントを見ても分かるように、多くのテクノロジ企業がAIへの取り組みを強化している。サムスンのようなハードウェア企業がAIに投資するのは、理にかなっている。今回の最新のうわさからは、サムスンが新たに手に入れたリソースをどのように利用するつもりなのかかが伝わってくる。次期「Galaxy S」端末に搭載される新しいAIアシスタントは、サムスンの信用を高め、「Galaxy Note7」のリコールから関心を逸らす役目を果たすかもしれない。
このうわさについて最初に報じたのは、SamMobileだ。SamMobileはその情報源として、モバイル業界に詳しい中国の既知の情報筋によるWeiboへの投稿を挙げた。この投稿は、S8にVivのAIが搭載されるというビッグニュースを伝えたが、それ以外にも、ハードウェアに関するいくつかの変更が施されると主張している。これらの変更点は、Galaxy S8には2種類のモデルが用意され、いずれも曲面エッジスクリーンを搭載するという過去のうわさと合致する。Galaxy S8は、5.1インチと5.5インチの2種類のサイズが提供されるという。5.1インチモデルは2KのAMOLEDディスプレイを搭載するのに対し、大型の5.5インチモデルは4Kディスプレイを採用するという。これは過去のうわさでも示唆されていたことだ。
Galaxy S8はまだ正式には発表されていないにもかかわらず、そのスペックについて既にさまざまなうわさが流れている。これらのうわさが最終的に実現するかどうかはともかくとして、今も続くNote7の失態に苦しむサムスンには、自社とその主力スマートフォンシリーズの名誉を挽回しなければならないという大きなプレッシャーがかかっている。サムスンはGalaxy S8を成功に導いて金銭的な損失を埋め合わせる必要があるだけでなく、顧客の信頼も取り戻さなければならない。
米CNETはサムスンにコメントを求めたが、すぐに回答を得ることはできなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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