PSVRを1週間プレイしてみて、このバランスは適切だと感じた。筆者はこのヘッドセットを何時間も続けて装着したくないが、長時間のプレイが可能なゲームもあるので、やろうと思えばできる(お薦めはしないが)。
レビューのときまでに十分にプレイできたわけではないが、「Rez Infinite」は筆者のお気に入りの1つだ。「Job Simulator」や「バットマン:アーカム VR」「Battlezone」も大いに楽しめたし、「VR Worlds」に含まれる「The London Heist」も大変面白かった。また、各PSVRキットにはちょっとしたデモを収めたディスクが付属しており、このプラットフォームで提供される体験を幅広く理解できる。
将来も明るい。ソニーはサードパーティー開発者や独自の社内チームと連携して、PSVRを今後何カ月にもわたってサポートする体制を整えている。同社は2016年中に50のVR体験が公開される予定だと述べたほか、230社の開発企業がゲームを作成中だと豪語した。「Resident Evil 7」はVRで完全にプレイ可能になる予定で、かなりの数の標準的なPS4ゲームにもVR機能やアドオンが搭載される見込みだ。
PSVRと成熟したPlayStationプラットフォームには、強い安心感がある。すべてが失敗に終わる可能性もあるが、少なくとも最初の段階で、安心して試せる多数のソフトウェア、概ね分かりやすいマーケットプレイス、かなりユーザーフレンドリーなセットアッププロセスが揃っている。複雑さが最も少ない本格的なVR体験を求めているなら、PSVRが論理的な選択肢だ。
PSVRはゲーム以外の分野にも活用できる可能性があることにも言及しておくべきだろう。不動産や観光、教育、ゲーム以外のエンターテインメントなど、VRが現在模索している応用分野にPSVRが進出しないとは考えにくい。
筆者はPSVRを使うのが大好きだが、最初のうちは良いところばかりが目に付くもので、そういう期間がまだ終わっていないのかもしれない。本当に重要なのは、魅力的なソフトウェアが今後も継続して出てくるかどうかだ。筆者は架空の現実に入り込むのを大いに楽しんでいるが、やはり普通のビデオゲームをプレイする方がくつろげるし、おもしろいと感じる。VR酔いをするとか、めまいがするとか、そういう話ではない。VRはさまざまな感覚を刺激するので、心身に大きな負担がかかるということだ。将来的には、おそらく軽量のメガネだけで本格的なVRを体験できるようになるだろう。それが実現するまで、VRは少しずつ楽しむのが一番だと筆者は感じている。
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