Googleは米国時間10月4日、5インチの「Pixel」と5.5インチの「Pixel XL」という2機種のスマートフォンを発表した。両製品は、同社の完全な管理の下で開発された初めての端末だ。「Google Assistant」を搭載する初のスマートフォンでもある。Google Assistantは、簡単な音声コマンドによって、音楽再生、交通情報の確認、特定の写真の検索、レストラン予約を支援する同社の新しいデジタルアシスタントだ。
Googleに新たに設けられたハードウェアグループを統括するRick Osterloh氏はサンフランシスコで開催された報道陣向けイベントで、GoogleはPixelなどの端末を使用して、よりシームレスにハードウェアとソフトウェアを結び付けると語った。これは、Appleが創設以来採用する中心的な戦略であり、Microsoftが「Surface」シリーズの製品で採用した戦略でもある。
「ハードウェアとソフトウェアを一緒に開発することにより、Google Assistantのような機能を最大限に活用することができる」とOsterloh氏は述べた。「それは自然な流れであり、われわれは長期にわたってその方向に進むつもりだ」
既にGoogle製のタブレットや「Chromebook」に用いられているPixelという名称は、同社の「Nexus」というスマートフォンブランドに代わるものだ。同社はNexusという名称を、筋金入りの「Android」ファンや開発者をターゲットとした一連のミッドティアの端末に対して2010年から使用していた。
新しいPixelスマートフォンの仕様と高めの価格設定(基本モデルが米国で649ドル)からは、これらの製品をAppleの「iPhone 7」やサムスンの「Galaxy S7」などハイエンドの製品と対抗させようというGoogleの意図がうかがえる。
2機種ともにQualcomm製のクアッドコアプロセッサ「Snapdragon 821」を搭載する。2つのコアは2.15GHz、残り2つはそれよりもバッテリ効率が高く1.6GHzで、画像や音声処理などのタスク用にQualcommの「Hexagon」技術が搭載されている。有機EL画面、4Gバイトのメモリ、32Gバイトまたは128Gバイトのストレージを装備する。
Googleは、端末の背面に出っ張りなく搭載された、Pixelの高性能カメラを特に強調した。このカメラは、明瞭な写真が撮影可能で、シャッター速度が速く、動画や写真のぶれをなくす手ぶれ補正機能を備えるという。
GoogleはPixelで、写真や動画を無制限に保存できるストレージを利用可能にした。また、iPhoneユーザーがすべてのデータをPixelスマートフォンに簡単に移せるようにするための新しいツールも用意した。さらにPixelは、Googleの新しい仮想現実(VR)ヘッドセット「Daydream View」に対応している。
予約注文は米国、英国、カナダ、ドイツ、オーストラリアで4日から受け付が開始される。出荷開始日はおよそ2~3週間後で、「Android」ソフトウェアの最新版「Nougat」がプリインストールされる。色は「Quite Balck」「Very Silver」、そして限定版の「Really Blue」の3色展開。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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