SpaceXが、新しいロケットとカプセルの完成予想図を公開した。同社の最高経営責任者(CEO)を務めるElon Musk氏によれば、これらは人類の火星移住に用いられる予定だという。Musk氏はメキシコのグアダラハラで、現地時間9月27日に開かれた国際宇宙会議に基調講演者として出席し、この野心的な計画の概要を明らかにした。
Musk氏は、この新たな取り組みにより、火星へ100万人もの移住者を送り込みたいと考えている。27日の会議の直前にYouTubeに投稿された動画の中で、SpaceXはフロリダ州ケープカナベラルの発射台に据えられたロケットの予想図を公開している。
同氏は、この火星移住プロジェクトの具体的な資金計画を示さなかったが、今後の数年間で100億ドルの資金が必要かもしれないと述べた。
さらに同氏はこの計画について、「すべてが極めて順調に進んだ」場合に、SpaceXが約10年以内に火星に向かって旅立つために準備を進めるものだと、真意を説明した。
以前、Musk氏は、この計画に必要なものがすべて揃えば、火星移住のための予想コストは、1人あたり20万ドル以下にまで下がる可能性があると述べていた。フライトは、地球と火星が理想的な位置関係になる時期に合わせて、26カ月おきに実施されるという。
Musk氏は、火星への飛行には約80日間を要すると述べている。現在計画中のロケットは、100人の人員に加えて貨物を運べるように設計されており、乗客がフライト中の時間を過ごすための映画館やレストランも用意される。
SpaceXは私企業だが、資金と技術的リソースの両面で、米航空宇宙局(NASA)の支援を受けてきた。
9月初め、SpaceXは、無人ロケット「Falcon 9」がケープカナベラルの発射台上で爆発するという、不名誉な事態に見舞われている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」