前編に引き続き、「Apple Watch Series 2」のレビューをお届けする。
Apple Watch向けの最新OSである「watchOS 3」が、既存の第1世代Apple Watchにインストールできるようになり、今後はすべての新しいApple Watchにプレインストールされる。これをSeries 2で使ってみたところ、大きな進歩がいくつかあり、Apple Watchが手首で使うデバイスとしてさらに便利になった。新しいアプリ用ドックでは、アプリをすばやく起動することができる。アプリが泡のように並ぶ、あの非常にわかりにくいグリッド表示で探す必要はもうない。アプリを簡単に見つける方法は、以前はこれしかなかった。ドックは、廃止されたかつての機能「Glances」に少し似ている。
アプリはバックグラウンドでも動作するようになったので、最近使ったアプリの読み込みが大幅に速くなった。ニューヨーク・メッツの試合結果や電子メールの内容を確認するのも、もうすぐ雨が降るかどうかを「Dark Sky」アプリで見るのも、所要時間が何分の1かになっている。読み込みに時間がかかるアプリもまだあるが、watchOS 3のリリースを受けてアプリが更新されていくうちに、改善されることを期待しよう。
watchOS 3で皆さんが特に期待している点は何だろうか。筆者が気に入っているのは、「HomeKit」に接続する「Home」アプリ(筆者の自宅にHomeKit対応の家電はないのだが)、手書き入力の「Scribble」、「Messages」でのステッカー表示、アプリ用の使いやすいドック、そのドックに配置されたアプリのバックグラウンドでの高速読み込み、「Reminders」アプリ(筆者は「iOS」ベースのRemindersをチェックリストとして多用している)、有用な新しい文字盤だ。特に、今回ようやく、フィットネス対応の文字盤が2つ追加された点は大きい。
ワークアウト表示では、複数のデータポイント(ペース、心拍数、時間など)が1つのディスプレイにまとめられるようになった。一度に1つずつしか情報が表示されず、わざわざスワイプしなければならなかった従来のレイアウトより、ずっと使いやすくなっている。
総じて、どのApple Watchも、毎日使うフィットネストラッカーとして大幅に進化し、手首につける小型の通信デバイスとしても向上した。まだアップデートしていない人は、お使いのApple Watchにぜひインストールしてほしい。
筆者は、新しいマインドフルネスアプリ「Breathe(呼吸アプリケーション)」はそれほど気に入っていない。Fitbitが「Charge 2」で導入した新機能「Relax」と同じように、やさしいリズムで深呼吸を促してくれる機能だ。呼吸を整え、意識を集中する。だが、「深呼吸しよう」という毎日のリマインダも煩わしく思った。「Stand」リマインダと同様、無視したくなる。
Apple Watch Series 2には、新プロセッサ「S2」が搭載された。Appleのスマートウォッチ用カスタムチップだ。プロセッサの速度は通常、読み込みの速さで測定する。筆者が試したところ、どんな読み込みもある程度は速くなったと感じた。Appleはアプリのグラフィックも改善されると約束しているが、正直に言うと、筆者がよく使うのは単純なテキストベースのアプリで、グラフィックは最小限だ。それも変わるかもしれない。
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