実のところ、Apple Watch Series 2は旧モデルよりほんの少しだけ厚みが増している。並べて比較しなければ気づかないし、並べてみても一目ではわからない程度ではあるが。
内部に目を向けると、バッテリが大きくなり、GPSやフィットネス機能の管理に役立っているほか、18時間というAppleの控え目な公称値より少しだけ長もちする。筆者の場合、丸1日を乗り切って、そのうえで25~50%のバッテリが残ることが多い。
たいていの人にとって、ウェアラブルデバイスを買う理由は、フィットネストラッカーが欲しいからだろう。Apple Watchもフィットネス機能は大きく向上しているが、まだ足りないものがある。まず、バッテリ持続時間が限られているため、睡眠記録の機能が内蔵されていない。毎晩、ナイトスタンドで充電するという前提だからだ。Fitbitをはじめ多くのフィットネストラッカーには、睡眠記録の機能があり、スマートアラームも用意されている。確かに、Apple Watchアプリで同じことをできるかもしれないが、やはり実用性に問題がある。
また、watchOS 3ではソーシャルフィットネス機能も追加されているが、Fitbitの方がコミュニティーははるかに大きく、活気もあり、チャレンジに取り組むのが容易だ。Apple Watchでも同様に大規模なコミュニティーが形成される可能性はある。または、魅力的なフィットネスアプリが増えており、それらが内蔵の心拍数機能と加速度センサやジャイロスコープのデータを使えるようになったため、そうしたアプリを活用するのが正解かもしれない。
Apple独自の3重のリングで日々のアクティビティやフィットネスを測るシステムも、筆者は好きだ。やる気になるし、すっきりしている。ただ、Appleの「Activity」アプリには、栄養や体重管理といった動機付けのツールを追加する方法がもう少し欲しいところだ。
Apple Watchは、バッテリ持続時間が長く専用機能も豊富なGPS対応フィットネスウォッチには及ばないだろう。だが逆に、そうしたフィットネスデバイスには、Apple Watchのさまざまなオプション機能やシームレスなコミュニケーションソフトウェアは用意されていない。
モノに向かって話しかけるというのは間が抜けている。かつてはそう思われていた。そんなところに、「Amazon Echo」が登場した。
Apple Watchと、常時オンのSiriとの接続(「Hey, Siri」と声をかけるだけでいい)は、実に優秀だ。使い始めてから何日かはSiriのことを忘れていたが、雨の日に傘を忘れずに済んだ。Apple Watchは用件を聞くだけでなく、電話もかけてくれるし、アラームもセットしてくれる。筆者は車に乗るとき、接続した「iPhone」を介して車のスピーカで音楽を再生するのに使っている。
Apple WatchはSiriを搭載しているため、とっさのときに手を使わなくてもすぐに指示ができて便利だ。ときには、口答えしてくれてもいい。
※お詫びと訂正(9月28日13:15):当初、Apple Watchでの心拍数表示について誤解を招く表現があったため、当該箇所を削除しました。お詫び申し上げます。
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