「iPhone 7」レビュー(前編)--イヤホンどうする、光沢の良悪、新感触ホームボタン

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2016年09月16日 07時00分

 両端を覆う曲面スクリーンは採用されなかった。ワイヤレス充電にもまだ対応していない。新型「iPhone」の外観は2015年モデルと同様だ。その点が気に入らないという人の気持ちは分かる。「iPhone 7」は、「全く新しいモデル」という感じはしない。そこが嫌だという人もいるだろうが、前モデルより改善されていることは事実だ。直径3.5mmの小さな何かを除けば。

 ご存じのこととは思うが、iPhone 7はヘッドホンジャックがなく、外観は2014年の「iPhone 6」や2015年の「iPhone 6s」とほとんど変わらない。それでも、iPhone 7の購入を検討すべき妥当な理由はいくつもある。たとえ2015年モデルを所有しているとしてもだ。

  • iPhone 7は耐水性能を備える(浅いところなら水に沈めても大丈夫だ)。
  • カメラは、特に暗所での撮影性能が著しく向上している。また、これまで5.5インチの「Plus」モデル限定だった光学式手ぶれ補正も追加された。
  • バッテリ持続時間が延びた。通常の使用なら、1日あたり2時間以上長く持つだろう。
  • プロセッサも高速化している。ただし、高負荷のゲームや動画編集アプリ、写真編集アプリを使わないと、処理速度の変化に気づかないかもしれない。
figure_1
Appleが2016年秋に発表した製品
提供:CNET

 このほか、カラー精度の向上した「広色域」スクリーンや、強化されたステレオスピーカーもあるが、これらの機能強化は上に挙げたものほど重要ではないと思う。ホームボタンは、これまでのように「クリックする」ことができなくなった。新しいホームボタンには、「3D Touch」スクリーンと同じ感圧技術と振動フィードバックが採用されている。全く問題なく機能するが、ホームボタンを押しても機械部品が動いてカチッという音がするわけではないので、慣れるのに少し時間がかかるだろう。

 2015年のiPhoneラインアップと同様、上位機種の「iPhone 7 Plus」を選ぶこともできる。4.7インチ画面のiPhone 7より大型の5.5インチモデルだが、最大の魅力は背面のデュアルカメラだ。2枚の画像を合成して、2倍光学ズームなどのユニークなエフェクトを生み出すことができる。また、今後のソフトウェアアップデートによって、カメラ内で「ボケ」感を出すクールな機能も提供される。ボケとは、前景にピントを合わせたまま、背景をぼかすエフェクトのことだ。

 ところで、2017年まで待った方がいいのだろうか。さまざまなうわさを総合すると、AppleはiPhoneの10周年を記念してデザインを大幅に刷新し、「Galaxy edge」のように両端を覆う曲面OLEDスクリーンや、スクリーンの下に埋め込まれた指紋センサ、ワイヤレス充電など、多くの機能を追加すると考えられる。心惹かれる話だ。しかし一方で、おなじみの「2年契約を結べば無料になる」さまざまなキャンペーンを利用したい人は特に、iPhone 7とiPhone 7 Plusが前モデルからアップグレードする価値のある有用なモデルであることを知ってほしい。外観がほぼ同じだとしても、買い換える価値はある。

 ヘッドホンジャックの廃止は軽視すべきではない。なくなったことで不便が生じるだろう。ヘッドホンジャックを搭載する他のiPhoneが残っている間はなおさらだ。通常のヘッドホンを新型iPhoneに差し込むというのは、以前は単純で簡単に思えたプロセスだったが、今では付属のアダプタを持ってきたかどうか思い出さなければならなくなった。あるいは、Bluetoothヘッドホンか、同梱の特別な「Lightning」ヘッドホンが必要だ。とはいえ、これは克服できる問題である。以下では、新モデルiPhone 7とiPhone 7 Plusを1週間使用した筆者が、ヘッドホンジャックなしで過ごし、新しいiPhoneが備えるそれ以外のあらゆる機能を体験したレビューを紹介する。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]