Facebookがリベンジポルノに関連して訴えられていた件で、この訴えを退けるよう求めていた同社の主張を裁判所が却下した。これにより、争いは法廷に持ち込まれることになった。
この事件の被害者は14歳の少女で、この年齢のため氏名は公表されていない。この少女は、2014年11月~2016年1月にかけ、Facebook上の恥をかかせるためのページに、元交際相手によって自分の裸の写真が投稿されたとして、北アイルランドのベルファストの裁判所にFacebookを提訴していた。
被害者側弁護士は、Facebookには画像認識プログラムを通じてこうした画像の投稿をブロックするツールがあったと主張していた。Facebookは2011年に、Microsoftが開発した「PhotoDNA」というツールを導入している。PhotoDNAは、児童ポルノなどの違法画像を自動的に検出し、即刻削除することや、場合によっては、こうした画像のアップロードすらできないようにするツールだ。
Facebookは、同社のネットワークにそのようなコンテンツのための場はなく、報告を受けた際には削除していると述べた。
「当社は人々の安全保護を重視し、英国やアイルランドの慈善団体や学術機関、専門家と協力して草の根の啓発プログラムの構築に取り組み、すべての人が安全だと感じる環境を作り出す手助けをしている」と同社はコメントした。
Facebookでは既にPhotoDNAを使った自動化システムを導入しているものの、現地紙Belfast Telegraphによると、同社の法務担当チームは、この少女の裸の写真の報告を受けたときは常に削除していたと主張している。
Facebook側弁護士は、欧州の指針では、ウェブサイト(事業者)が1つのページに投稿された内容を知るために膨大なコンテンツを監視する必要はないとされていると主張し、これを根拠にしている。一方、少女側の弁護士は、この少女の写真が投稿された問題のページをFacebookが取り下げるべきだったと主張している。
こうしたFacebookの主張が認められず、ベルファスト裁判所のBen Stephens判事は訴訟の取り下げを認めなかった。訴訟は今後、法廷での審理に入ることになる。
少女はFacebook以外に、問題のページに裸の写真を投稿したとされる男性も提訴している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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