私が聞いたところによると、歩きスマホの習慣が抜けず、自転車を運転しながらスマホを使うのが日常という高校生もいた。「ゆっくり運転しているから大丈夫」と言っていたが、ぶつかった経験についても聞いたところ、「あるけど…」と言葉を濁していた。やはり、歩きスマホや自転車スマホによって視野が狭まり、衝突の危険性が高まっているのだ。
Pokemon GOによる事故が話題になることが多いが、特に10代の若者においては、もともと歩きスマホが習慣化している例が多い。SNSやゲームなど、通知があり気になるものが多いことが影響していると考えられる。
Pokemon GOとは関係なく、どんな理由でも歩きスマホをしないことが重要だ。どうしても気になる子どもは、歩行時は必ずバッグの中にしまうなどすぐにアクセスできないようにしたり、アプリのプッシュ通知を切るなどの工夫も必要かもしれない。
なお、Pokemon GOに関しては、以前もご紹介したとおり、歩きスマホをせずに遊ぶことができる。設定から「振動」にチェックを入れておけば、近くにポケモンが現れた時には振動が起きるので、画面を見ずに遊ぶことができるのだ。
ポケモンを捕獲する場合は、一度安全な場所に移動してから静止してプレイしよう。ポケストップを確認したい場合は、先程の画面で「効果音」にチェックを入れてからイヤホンを利用すると、近づいた時に音が鳴ってわかりやすいので参考にしてほしい。
NTTドコモが公開している「全員歩きスマホin渋谷スクランブル交差点--もしもスクランブル交差点を横断する人が全員歩きスマホだったら?」という動画が興味深い。
多くの人が怪我をしたりスマホを落とすなどのトラブルに遭っている様子が見られるので、子どもと一緒にこのような動画などで危険性を再確認するのもいいかもしれない。歩きスマホは普段からの習慣の問題なので、子どもが普段から歩きスマホをしていないかどうかを確認し、保護者自らも絶対にしないように心がけてほしい。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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