米内国歳入庁(IRS)は、2010年から租税回避をめぐってFacebookを追及している。Facebookは2009年、アイルランドの首都ダブリンにオフィスを開設した。AppleとGoogleを含む他の米ハイテク大手はすでに、法人税率12.5%のアイルランドに売り上げを移転したとして、欧州の税務当局から圧力をかけられている。米国の法人税率は、最高で35%にもなる。
Facebookは、10-Q報告書(四半期報告書)の中でこう述べている。「当社は2016年7月27日、IRSから不足税額通知書を受け取った。(中略)通知書が適用されるのは2010年度分だけだが、IRSは、2010年以降の税年度にも適用するとしている。IRSの見解が通るなら、推定総額約30~50億ドルの連邦税の納税義務に加え、利息、罰金を申し立てられる結果になりかねない」
Facebookはさらに、「当社は、IRSの見解には同意しない。通知書に異議を唱える申立書を米連邦租税裁判所に提出する予定だ」としている。
英国内では、当局からの圧力を受け、Facebookはアイルランド法人ではなく英国法人から「大手広告主」に請求書を送り始めている。つまり、今までより多い法人税となる英国の現行税率20%(2020年までに18%に引き下げられる予定)で支払うということだ。同社の英国法人は、2014年に法人税を4327ポンド(現行レートで約60万円)しか払っていない。その一方で、従業員には総額3500万ポンド(同約47億円)の株式をボーナスとして支給し、2850万ポンド(同約39億円)の損失を計上した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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