AppleはSpotifyを抑圧しようとしているのか、それとも単にSpotifyが規則に従っていないだけなのか。Appleが米国時間7月1日、音楽ストリーミングで競合するSpotifyに反論したことで、そのような疑問が残った。
Spotifyは6月30日、Appleが音楽アプリ「Spotify」の新しいアップデートを却下したとして怒りをあらわにした。Spotifyは、AppleがApp Storeを、「Apple Music」に競合するサービスを抑制するための「武器」として利用しているとして非難した。しかし、BuzzFeedが入手した書簡によると、Appleのゼネラルカウンセルを務めるBruce Sewell氏は1日、「優遇措置」を求めているとしてSpotifyを非難している。
「われわれがすべての開発者に適用している規則の免除を求め、われわれのサービスに関するうわさや部分的にしか真実でない情報を公に訴える貴社の行動に困惑している」とSewell氏は記している。
Sewell氏がSpotifyに宛てた書簡によると、Spotifyアプリの新しいアップデートは、Appleにアプリ内サブスクリプション手数料を支払うことなく、新規ユーザーが同音楽ストリーミングサービスに登録できるようにするものだったという。手数料の支払いは、AppleがApp Storeで定める規則の1つだ。Spotifyは無料でダウンロードできる(ユーザーは、同サービスに対してサブスクリプション料金のみを支払う)ため、これをされるとAppleは理論的に、Spotifyから手数料を徴収できなくなってしまう。
Spotifyのコミュニケーションを統括するJonathan Prince氏は、正式なコメントの代わりに、以下のツイートを発信した。「Appleはこれを規則違反だと主張している。値引きも購入もなく、どこにもリンクされていないのに」としている。
This is what @Apple wants you to believe violates their rules. No offer, no purchase, no link to anywhere at all. pic.twitter.com/WzLDvWw2In
— jonathan prince (@jonathanmprince) 2016年7月1日
Appleにコメントを求めたが直ちに回答は得られなかった。
Appleは最近、Spotifyなどの企業が利用できる、サブスクリプション売上高に対する手数料を引き下げる新しい制度を導入した。これまでAppleは、アプリ内サブスクリプション売上高の30%を手数料として徴収していたが、現在は、最初は30%の手数料が、ユーザーの登録期間が1年を超えると15%に引き下げられる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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