Combinatorは7月12日、リファラル採用を活性化させるサービス「Refcome(リフカム)」の正式版を公開した。リファラル採用とは、人脈(社員による知人や友人の紹介・推薦)を利用した採用活動。米国において、採用人数全体の28%を占めていると言われている。
Refcomeは、リファラル採用を活性化するための施策設計から、運用・効果測定までをシンプルに仕組化するサービス。「リファラル採用をやってみたけれど上手くいかなかった」「何から始めて良いかわからない」といった採用担当者の課題を、ノウハウとシステムの両面から解決するという。
具体的には、専属サポートが依頼主にあった施策設計を多くの事例をもとにサポートする運用コンサルを提供するほか、紹介を依頼したい募集ポジションごとに、Facebook、LINE、メール配信などで紹介協力を周知できる機能を用意。社員は友人に「特別な招待ページ」を送るだけで、紹介作業が完結するという。誰が何人、どんな人に招待を送っているか、採用につながっているかを把握できる効果測定ツールも提供する。
同社は、約2年前となる2014年6月に、プロジェクト単位でビジネスの仲間集めができるサービス「Combinator」を公開。サービスを提供する中で、優れた企業は代表だけでなく、その社員も情熱をもって事業に取り組んでいると感じるようになったと、同社の創業者である清水巧氏は話す。そこで、“会社に属する社員みんなが仲間を集められるサービス”として、Refcomeを着想したという。
そこで、100人以上の採用担当者へヒアリングしたところ、多くの企業が属人的にリファラル採用に取り組んでいたものの、運用が定着している企業とそうでない企業に格差があることが分かったという。Refcomeでは、(1)人事、社員、社員の友人といった3者のコミュニケーションコストがかかりすぎて長続きしない、(2)紹介に社員を協力を促すための施策設計のノウハウ不足で施策が不発に終わってしまう、といったリファラル採用の大きく2つの課題を解決したいとしている。
正式版に先駆けて2015年8月に開始したベータ版予約受付では、1カ月で約150社が事前予約しており、サイバーエージェント、コロプラ、GMOメディア、オープンハウスグループであるアサカワホームなど20社(5000人)が利用しているそうだ。今後は、社員自らが「こういった人を新しく採用したい」と全社に発信できたり、社員間で紹介を促したりできる機能を提供する予定。2016年内に100社、2017年内には500社の利用社数を目指すとしている。
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