皆さんは、見知らぬアカウントからスパムメッセージをもらったことはないだろうか。業者はさまざまな手段でLINEのアカウント情報を集めている。たとえば、前述のプレゼントアカウントによるものや、電話帳検索機能を使ったもの、子どもたち自身が公開しているTwitterに掲載した情報などによってだ。
見知らぬアカウントから送られてきた
などのトークのURLをクリックすると、フィッシングサイトや外部のチャットサイトなどにつながる。外部のチャットサイトはやり取りする度にお金がかかる仕組みのいわゆるサクラサイト商法だ。いまだに頻繁に起きているタイプの詐欺だ。
ところが10代の子たちは、知らない人からのトークがきてもあまり気にしていないようだ。Twitterで知り合った人とも気軽にLINEでつながったり、自分からTwitterで「LINEでつながろう」とIDやQRコードをさらしているケースも少なくない。「暇だからLINEする相手がほしいし、LINEでトークがくるだけなら危険もないし……」――以前会った高校生たちはそのように言っていた。しかし、前述のとおりリスクはある。
このようなメッセージをもらったりしないためにはどうすればいいのだろうか。まず、LINEで「友だち追加」「友だちへの追加を許可」をオフにした上で、プロフィール欄で「IDで友だち追加を許可」をオフにしておこう。
さらに「プライバシー管理」→「メッセージ受信拒否」をオンにすると、友達以外からのメッセージの受信を拒否することができる。もちろん、それだけではなく、自らLINE IDなどを外部に公開したり、プレゼントアカウントなどを友だちに追加しないことも重要だ。
LINEで見知らぬ他人とつながることを恐れない10代が多すぎる。可処分所得が少なく可処分時間が多いために釣られてしまうこともあるかもしれないが、わずかな代償で受けるリスクは大きい。周囲の大人は、知らない人とつながるリスクと防ぐための設定を教えてあげてほしい。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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