人にものをお願いするとき、お願いしておいたことを催促するとき、文句を言われて謝るとき、いずれも言葉ひとつで、相手の機嫌を損ねてしまったり許してもらえたりと、大きく対応が異なる。誰しも、言い方を間違えたために失敗してしまった経験があるだろう。人と円滑にコミュニケーションを取る上で、言葉の選び方がいかに大事なことか。
本書には、依頼や謝罪、電話応対など、あらゆる状況に応じた言葉が取りあげられており、言葉選びに失敗したことのある人、あるいは失敗したくない人は、これらを適切に使えるように覚えておくと便利だ。しかも、言いにくいことでもはっきり言うための言葉もしっかり掲載されているのが素晴らしい。たとえば、「不快感を隠さず怒る」場合のフレーズには、「私は今、怒っています」など、ストレートな物言いまで含まれているのだ。時にははっきり言わないと、伝わらない人には伝わらないのだ。
本書のタイトルからは、職場における丁寧なものの言い方を教えてくれる本であると思われるが、「そんな言葉もここに並べるとは!」という意外なフレーズも飛び出してくるのが面白い。しかし、「こんな場面で」に書かれている状況をきちんと読まないと、「これを言ってもいいんだ」と勘違いして使って、相手に怒られるかもしれない。
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