ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が10月13日に発売予定のPlayStation 4向けバーチャルリアリティ(VR)システム「PlayStation VR」(PS VR)。発売日の決定や予約の開始などで盛り上がりを見せるなか、先日メディア向けの体験会が開催された。
PS VRは、VRヘッドセットを頭部に被ることによってプレーヤーの360度全方位を取り囲む3D空間が出現し、ゲームの世界に入っているような体験ができる周辺機器となっている。
6月からはソニーストアをはじめ、一部販売店で順次体験会の開催を予定しているなど、さらなる体験機会の場を設け、製品の周知や魅力を伝えていくという。一方で、6月18日から予約受付を開始したが、販売店やECサイトでの申し込みが殺到。SIEが品切れの状態が続いていることをお詫びするとともに、予約再開に向け準備が整い次第、公式サイトやPS VRの「プレミアムメールマガジン」で案内するという一文を掲載するなど、高い注目度を裏付ける結果となっている。
ここでは今回体験した、AV機能である「シネマティックモード」や新規のゲームコンテンツを紹介していく。
シネマティックモードは、仮想空間内に浮かび上がるスクリーンで映像コンテンツやゲームが楽しめるというもの。パンフレットなどでは「およそ2.5メートル離れた距離に最大226インチ相当の大画面が出現する」とうたっている。Blu-rayディスクの再生はもとより、PS4向けの映像配信サービスアプリにも対応。もちろんPS4用のゲームソフトや映像コンテンツ、シェアプレイやLive from PlayStationといったソーシャル機能にも対応している。
機能としては、スクリーンのサイズを「大(226インチ相当)」「中(163インチ相当)」「小(117インチ相当)」の3つに設定可能。大サイズで見てみると、映画館の最前列よりも近い位置で巨大なスクリーンが浮かび上がっているような印象を受けた。サンプルでBlu-rayの実写映画を視聴したが、視界のなかでスクリーンが収まるか収まらないかというほどのサイズ感があるため、率直に迫力があると感じた。
迫力だけで言えば大サイズなのだが、画面端を見るために意識して視野を広くしたり、視線や首を少し動かしたりする必要があるため、意識しなくても視界に画面がきっちり収まる中サイズのほうが見やすく、長時間の視聴には向いているようにも思えた。
VRシステムならではと言える特徴として、スクリーンが浮かび上がった位置で固定される点も挙げられる(画面サイズを大もしくは中に設定した場合)。後ろを向くと何も無いというところに、映画館らしさも感じるところだ。なお、画面サイズを小にした場合は画面の中央にスクリーンが表示され、頭の動きについてくるという。
シネマティックモードの体験では映像だけではなく、「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」や「風ノ旅ビト」などのゲームプレイも実際に行った。アンチャーテッドのようなリアルタイプの3Dの映像表現は迫力があると感じる一方で、自ら視点移動の操作を行うようなタイプのゲームでは短時間でも疲労感を覚えた。このあたりは個人差があるため一概には言えないものの、PS4向けのゲームは3D表現を多用しているタイトルも多く、ゲームプレイに関しては疲れを留意する必要があるとも感じた次第だ。
なお、PS4のメディアプレーヤーには今後のアップデートにより、VR表示モードが追加される。これによって、全天球カメラによって撮影された360度全方向を見渡せる動画や静止画を再生することも可能。ユーザー自身が撮影した写真や動画を楽しむことができる。こちらもPS VRを装着した状態で体験したが、南国と思われる浜辺のビーチなどの景色のいい風景を見ていると、単に平面で見る写真とはひと味違う感覚が持てる。
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