過去最大のリリースとなるiOS 10、WWDC 2016を振り返る--Appleニュース一気読み - (page 3)

tvOSで「米国の」テレビ事情が変わる

 Apple TVは、前述の通り、HomeKitに対応した。家族全員が外出する場合、Apple TVだけが、家に残されるHomeKitのコントロールデバイスになる。裏を返せば、Apple TVのHomeKit対応で、家に誰もいない時にも、手元のiPhoneから、家の中の状況を知ったり、デバイスを操作できるようになる。

 また、これは米国ではApple TVを使っていなければわからないことだが、シングルサインオンをサポートしたことは画期的に快適性が高まるだろう。

 米国では、Apple TV向けに、ケーブルテレビ局がアプリを提供している。しかしこれらのアプリは、いままでは、1つずつケーブルテレビのアカウントでアクティベートしなければ、ライブ放送を含むすべてのコンテンツにアクセスできなかった。

 しかしtvOS 10では、1回のアクティベートで、対応するチャンネルのアプリを全て認証できるようになり、Apple TVを介したテレビ視聴がより身近になることが考えられる。

 また、iPhone/iPad向けのRemoteアプリも刷新される予定で、Siri Remoteと同じタッチ操作や、音声による検索を、手元のiPhoneから行えるようになる。

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macOS Sierra、Siriを搭載して登場

 Mac向けのOSは、これまで「OS X」という名称だったが、ほかのOS群の命名ルールにそろえ「macOS」と改められた。カリフォルニアの名勝地の名前を冠するルールは踏襲され、今回はシエラネバダ山脈から「Sierra」と名付けられた。

 macOS Sierraのユーザー体験上の大きな変更点は、Siriのサポート、Apple Payのサポート、自動ログインやユニバーサルクリップボードなど、iPhoneやApple Watchとの密な連携、ビデオの小画面表示のサポートなどだ。

 また、空き容量をiCloudを生かして自動的に確保する機能は、長くMacを使っているユーザーにとっては、便利な管理機能になるだろう。

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iPad向けSwift学習アプリ登場

 Appleは、独自のプログラミング言語、Swiftを、次の主要な開発言語へ引き上げようとしている。2015年のWWDCではオープンソース化を宣言し、12月に実現して以降は、GitHubで最も活発な言語となった。

 WWDC 2016では、Swiftを学習するためのiPadアプリ、Swift Playgroundsをリリースし、Swiftで初めてのプログラミングを学び始める人々を作り出す活動に取り組み始めた。

 Appleはこれまでも、Apple Storeで子供向けのプログラミングワークショップを開催するなど、コード教育への高い関心を示してきた。自社のツールを持つことによって、その活動はより加速して行くだろう。

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