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マレーシア発、「家庭料理」のフードデリバリー--台所で在宅ビジネス - (page 2)

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Yumciousが求められているのはなぜ?

 Yumciousの人気を紐解くキーワードは「健康食」だ。クアラルンプールで10~15年前にジム通いする人は少数派だったというが、最近は至るところで新しいジムがオープンしている。健康食への関心も高まっており、ちょっとした健康ブームが到来しているのだ。Yumciousはオフィスへのデリバリーが多く、会社にいながら周辺のレストランのランチよりもヘルシーな家庭料理が食べられるところが受けているのだという。

 現在、一番人気の料理パートナーはSinde Lo氏。人気の秘密はやはり、ローカロリーで栄養バランスのよいメニューだ。

Sinde Lo氏の人気メニュー「キヌア、ナガイモ、レンコン、ギンナン、放し飼いの鶏卵のベジタリアンビビンバ」
Sinde Lo氏の人気メニュー「キヌア、ナガイモ、レンコン、ギンナン、放し飼いの鶏卵のベジタリアンビビンバ」

 現在サイトで活躍している料理パートナーはまだ10人ほどだが、全国からすでに600人以上の応募がきている。レストランではなく家庭の台所で料理する一般人を求めているため敷居は低いが、もちろん運営上、誰でも受け入れるわけにはいかない。実際に料理パートナー候補が使う台所にスタッフが出向いて、衛生状態をチェックし、味を確かめ、メニューの写真もYumcious側で撮影している。

 また、デビュー後も品質を保つために、スポットチェックをしている。料理パートナーの管理は大変手間のかかる作業だが、サービスの要なので、拡大スピードを早め過ぎずに、まずはクアラルンプール近郊の応募者100人程度から審査を進めているところだという。

 受注から配達、写真撮影まで、料理を作る以外のビジネスに必要な部分はすべて同社が請け負い、料理パートナーは料理に専念できる。これがYumciousの提案するスタイルだ。料理パートナーはテナント料などの初期費用は一切不要、家の台所でいつでも始められるところが大きな魅力だ。

 マレーシアでも共働きは多いが、子どもの学校や習いごとの送迎は必須。また、公立学校は半日で終わるところが多く、休みも多い。子どもの送迎、預け先の問題は多くの働く親にとって頭の痛い問題だ。Yumciousという在宅ビジネスの登場は、多くの親たちの選択肢を広げる働き方になる可能性を多大に秘めている。

解決する3つの課題(Yumcious作成)
解決する3つの課題(Yumcious作成)

 サービス拡大に向けて急ピッチで準備を進めているYumciousの視線の先には、すでにベトナム、タイ、シンガポールへの進出がある。

 もし、日本にこのサービスがあったらどうだろうか。マレーシアに比べて、健康への意識が圧倒的に高い日本では、コンビニエンスストアでも健康を前面に出した商品を気軽に購入できるため、一筋縄ではいかないかもしれない。しかし、共働きの子持ちの主婦としては、夕飯に家庭料理を注文できれば助かる日も多々あろう。はたまた「ハラルフード」が買えるとあれば、日本在住のムスリムや外国人観光客のニーズを掴むかもしれない。

(編集協力:岡徳之)

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