エスニック料理として20年近く前に紹介され、近年の「トムヤムクン味カップヌードル」などの人気で日本にすっかり定着した感のある「タイ料理」。ハーブの香りで食欲がそそられ、ピリッとした刺激の中にも甘味を感じられるのがその特長だ。
代表的な料理としては、手軽なランチとしても食べられる「ガパオライス」や「チキンライス」が知られる。一方で、野菜や果物へ彫り物を施す「カービング」など宮廷料理から育ったものもある。王制や宮廷という悠久の歴史があるからこそ発展した食文化が庶民の生活にも大きな影響を与え、世界でも指折りの格安で美味しい食文化が発達した。
そんな現地の食文化を海外により発信するための取り組みとして、タイの外務省がスマートフォンアプリ「Street Food Bangkok」(iOS版/Android版)を配信している。
このアプリは、タイ国内に数ある屋台の中でも、外務省選りすぐりの有名屋台を検索できるというもの。屋台をノスタルジックかつタイらしい風景として紹介し、外国人観光客にタイ料理を現地価格で気軽に楽しんでもらおう、迷わずお目当ての屋台を訪れてもらおう、という狙いがあるようだ。
タイを訪れたことのある読者なら身に覚えがあると思うが、タイのGoogleマップは英語対応が十分でないため、多くの地名がタイ語で表示されてしまう。かといって、英語の通じにくい街中では思うように道を尋ねられない。また初めて訪れた観光客なら特に、降りるべき駅をうっかり乗り過ごしたり、裏の近道からタクシーが入ったので方向感覚が混乱した、ということもあるだろう。その点、従来の紙の旅行ガイドブックと比べて利点は大きいだろう。
アプリの対象エリアは現在バンコク市内のみで、登録店舗の数は約120。中華街や王宮周辺といった観光客の多いエリアの情報が特に充実している。屋台は、メニュー、店名、場所で検索できる。
タイを初めて訪れた観光客にとって特に使い勝手がよいのが「メニュー」で、料理の写真でタイ料理のメニューを選ぶと、それを提供する屋台がずらりと表示される。現在は約25のメニューから選ぶことができる。店舗名はアルファベットとタイ語で表記され、エリアや最寄り駅の名称が表示される。
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