空想あるいは妄想と言ってしまえばそれまでなのだが、夢がふくらむのが脳内会議だ。「そんなこと絶対無理」と思ってしまったら、そこですでに自分の発想の限界が見えてしまっている。しかし、本当に「クリエイティブ」な発想をするには、「無理なことなどない」と思って、自由に考えを巡らせることが必要なのかもしれない。
本書は、数々のヒット作を手がけ、大ヒット小説まで生み出した著者の川村元気氏が、自身の思考や人との付き合い方、困難や難題との向き合い方などを、空想の企画会議を通して伝えるものだ。空想会議を繰り広げる相手は、ハリウッドの有名な映画監督。スティーヴン・スピルバーグやクエンティン・タランティーノなどの名だたる監督たちを相手に、「彼らと一緒に作品を作るとしたら?」という会議を展開する。その空想会議の中には、そうそうたる役者陣の名前も登場する。
おそらく、これを読んだ誰もが「そんなことまで考えるのか」と面食らうだろう。しかし、いわゆる「明後日の方向」から飛んでくるような発想を見ることは、自分の凝り固まった頭に刺激を与えてくれる。「空想の世界なら、誰を相手に会議をしたっていいんだ」ということ。そこから生み出される何かが、突破口になるかもしれない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス