時間をかけた仕事なのに、やり直しや差し戻しが発生する。これほど、時間と労力のムダになることはない。なぜ、やり直さなくてはいけなくなるのか。原因は相手の要求を正確に聞き取る「力の不足」と、アウトプットのための「準備の不足」のようだ。
著者は、ブックライターとして、60冊以上の本を書いてきたが、書き直しになることはほとんどなかったという。ビジネス書を作ることが仕事の一環であるため、若い会社員の人たちと話すときには、仕事で困っていることを聞くのだそうだ。「お願いされた仕事にやり直しが多い」という回答が多いことに着目し、その原因は準備が足りないことではないかと推測している。
「準備を十分にして、丁寧な仕事をする」と言われてもよく分からないという人のために、本書では依頼人から明確な目的を聞き出す手法や、仕事を進めるプロセス、事前に調べるべきことなどが、細かく説明されている。著者の経験に基づくため、具体例はブックライターとしての仕事なのだが、ビジネス文書についても、プロのライターの視点からアドバイスが書かれているので、仕事のやり方が定まっていない若い人だけでなく、仕事の準備不足をいつも感じている人に、きっと役立つはずだ。
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