Jon Callas氏は暗号作成者とセキュリティ専門家の顔を持ち、広く利用されたメール暗号化ソフトウェア「Pretty Good Privacy(PGP)」を所有していたPGP Corporationを共同で創設した人物だが、現在Appleで働いている。ただし、これが初めてではない。
Callas氏がAppleに籍を置くのは今回が3度目となる。同氏はまず1990年代に同社で働き、その後2009~2011年の在籍時には、「Mac」向けにフルディスク暗号化を開発して、米政府による「iPhone」の認可に道を開いた。
Reutersがこのニュースを最初に報じた。
米CNETはCallas氏の新たな役割についてAppleにメールで問い合わせたが、現時点で回答はない。Callas氏にも別途メールを送ったが、これにも回答はない。
「LinkedIn」のプロフィールによると、Callas氏の職歴は2016年4月より「Personal Stealth Mode」(非公表)となっている。同氏がAppleの前に勤めていたのはセキュリティソフトウェアメーカーのSilent Circleで、勤務時間の大半を使い「Blackphone」プロジェクトに取り組んでいた。
Callas氏がAppleで何を手がけるかは謎のままだ。ただし、ここ数カ月にわたり米政府とAppleが解読不能な暗号の使用をめぐって対立していることを考えると、同氏が暗号化に関する業務に従事するのはほぼ間違いない。
暗号化技術と強力な暗号化の熱心な提唱者であるCallas氏は、成人後の大半の時間を費やし、ハッカーや政府機関からユーザーを保護してきたが、政府機関のセキュリティに協力することも度々あった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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