――YouTubeで公開した動画が海外で反響を呼びましたが、映像ありきの企画であればCGを使うこともできたと思います。それをあえてしなかった理由は。
杉山氏:おかげさまで動画は非常に話題となりましたが、もともと映像ありきで始まったプロジェクトではなかったんです。
Ravijourは女性を応援するブランド。ブラジャーで女性を応援したい、というビジョンを持っています。じゃあ、どうやったら女性を応援できるかと考えたときに、TRUE LOVE TESTERという名前のとおり、女性が真実の愛で幸せになれるよう応援していこうということで、このプロダクトが生まれました。
ブラジャーのホックがパっと開いたり、愛を感じないと何をしても開かないなんていう映像表現は、確かに話題を呼ぶと思うのですが、本質的にはどうやって女性を応援するのかということが重要でした。それがフェイクだと、ブランドを応援していること自体がフェイクになってしまう。
中島氏:そもそも、Ravijourブランドの10周年を迎えるにあたって何か面白いことをやりたい、今までにないブラジャーを作りたい、ということを表現したプロダクトなんです。いくらバズるとはいっても、映像上の処理で面白い映像を作るだけでは、このプロジェクトの本質から外れているし、誰もそうしようと思わなかったですね。
杉山氏:クライアントには海外展開も視野に入れて、次の20周年に向かっていきたいという思いがあったので、海外の人に認知してもらう仕組みの1つとして、映像を選択したということです。Ravijourブランド10周年を記念して制作したプロダクトにブランドメッセージを込め、それを次の20周年に向けて世界に発信するというところに、このプロジェクトの意味があると考えています。
――TRUE LOVE TESTERの技術的なしくみについて聞きたいのですが、どのようなテクノロジを使っているのでしょう。
清水氏:ブラジャーとiPhoneアプリ、この2つですべてです。ブラジャーの中には心拍数を測るためのセンサが入っていて、LEDを光らせる機能とブラジャーのホックが開閉するための機能がついているのですが、それをBluetoothでiPhoneアプリに繋げています。
ブラジャーの心拍センサで取得したデータをiPhoneアプリに送り、その値をみてiPhoneアプリからホックを外す信号を送るという仕組みです。ブラジャー側ではセンサによる「開ける」と「光る」という機能しかなくて、制御自体はiPhoneのアプリ自体でやっています。
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