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特許出願で守れ!法改正が生み出すビジネスチャンス

大谷 寛(弁理士)2016年04月25日 09時30分
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 毎年4月は新しいことが始まる時期。法律の世界も同じで、前年度に成立した法律に効力が発生する施行日として定められることが多いのも4月1日。法改正は、ビジネスが生まれるタイミングであるとともに、発明が生まれるタイミングでもあります。

法改正がもたらすもの

 2016年は、電力の小売り全面自由化が大きな法改正ですね。消費者が電力の小売業者を選択できるようになることによって競争が促進され、料金を含めて多様なプランが提供されることが期待されています。たとえば、携帯電話料金とのセット割引などです。

 規制緩和、規制強化のいずれのついても、法改正は新しいビジネスが生まれるきっかけです。規制緩和であれば、これまでは規制の存在を当然のこととして、その制約の中に閉じていた発想がより自由になることで、これまでにないサービスが生まれます。規制強化であれば、これまで存在しなかった制約が新たに導入されることにより、やはり新たな発想が求められ、これまでにないサービスが生まれます。

 前者の例としては、2015年5月から始まったSIMロックの解除義務化により拡大しているMVNOビジネス。電力自由化と同様に各MVNO事業者はこれまでなかった多様なプランで差別化を図っています。

 後者の例としては、2016年1月から始まった「マイナンバー」制度。当初は社会保障・税・災害対策に範囲を限定して利用される12桁の番号ですが、将来的にはマイナンバーカードによる個人認証など、さまざまな民間利用の可能性が広がっています。また、法人にも13桁の法人番号が付与されて、これまで乱立していた各種企業コードが統一され、新たなビジネスが生まれるとも言われています。


 新しいビジネスを立ち上げる上では、顧客が抱えている課題は何で、それをどのように解決するのか、それから市場規模はどこまで伸びる可能性があるのかといったことに明快な答えをもつことが大切になるわけですが、「なぜ今なのか」という問いも大切です。たとえばセコイア・キャピタルのウェブサイトでは事業計画書に書くべき10項目の1つとして挙げられています。

 そして「法改正があるから」というのは「なぜ今なのか」に対するはっきりとした答えとなります。法改正前は、多くの人が改正前の常識に囚われていて、改正後の条件下での最適な課題解決手段に気付くことができません。そこにいち早く気付いたプレーヤーには圧倒的な先行者優位があります。法改正は、ビジネスが生まれる大きなタイミングです。

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