NTTドコモは4月11日、クラウド型学習システム「すらら」を提供するすららネットと、先生の代わりに生徒と対話する機能「AIサポーター」を共同で開発したと発表した。
AIサポーターは、ドコモが持つ「自然対話プラットフォーム」を応用。プラットフォームのシナリオ対話と雑談対話の機能に、すららネットが制作した教育現場向け対話シナリオを組み合わせている。生徒の学習ログをベースに、オリジナルキャラクターが学習開始時や課題終了時に「よく頑張ったね」や「まだまだいけるね」などと声掛けする。その後の雑談などにも返答する。
また、すららネットと慶應義塾大学で共同研究を実施する。3つのグループに分けた生徒群に対し、「努力を褒める」「さらなる努力を促す」「気分転換を行う」といった異なる内容で対話。AIサポーターが生徒のモチベーションに与える効果について検証する。実験期間は、4月24日から10月23日まで。全国の小・中・高校生の「すらら」利用者約150名が対象となる。
NTTドコモに確認したところ、今回AIのコアとなる自然対話プラットフォームは、もともと法人向けに提供していたもので、すでに玩具や金融機関での採用実績がある。対話の内容は実験なども含めてこれから検証するとしている。なお、自然対話エンジンのサーバーはドコモのものを使用する。
すららネットによれば、今回はトライアルのため、生徒の学習ログからAIがどのように判断したか先生側が確認することはできないという。ただし、先生側の要望が想定されるため、今後実装する予定だ。また、AI自体が生徒に学習のフィードバックができるかについては、AIと学習ログのデータ解析といった技術的な課題はあるものの、今後そういったものも提供したいとした。
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