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“供託金逃れ”は言い過ぎ?--LINEの「宝箱の鍵」問題、弁護士の見解は - (page 2)

山川晶之 (編集部)2016年04月07日 16時17分
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前払式支払手段に該当する“可能性”も

 宝箱の鍵は、金銭で交換できる「ルビー」と呼ばれるアイテムとの交換によって発行されており、これが宝箱を開けるためのアイテムであれば、前払式支払手段には該当しないようだ。

 ただし、「宝箱」と「鍵」という要素を持つアイテムであるため、前払式支払手段に該当する“可能性”も含んでいるとしている。

もっとも一般的には、武器は鍵と違って消滅しない場合が多いといえます。宝箱の鍵は宝箱を開けてしまったら消えてしまうとなると、やはり権利行使として使われているという解釈になるかもしれません。

さらにいうと、宝箱という外観をとっていても、実際には何が出るかわからないという点では、ガチャと変わらないという判断もできます。例えば、宝箱の鍵をお金と引き換えに発行して、何が出るかわからない宝箱を開けるという仕組みだと、宝箱の鍵は前払式支払手段にあたるでしょう。

この点に関しては、LINEの説明の通り、明確な判断基準が示されているわけではなく、各社が自主的な判断に基づいて対応しているのが現状です。実際に、LINEのこの宝箱の鍵とまったく同じではなくても、スマホゲームを提供している各社には同様の仕組みがあるのが実情だと思います。

ユーザーの「感じ方」がポイント

 また、宝箱の鍵には、宝箱を開けるための用途以外にも「ヘルプモン」と呼ばれるキャラクターと交換するための「ヘルプモンオープン」機能、「ミニモン」と呼ばれるキャラクターの進化の材料の一つとしての機能がある。

 LINEでは宝箱の鍵の仕様を2015年7月1日に変更していることを認めている。ステージオープン(クエストスキップ)機能では、これまで5~8個必要だった宝箱の鍵から、必要アイテムをルビーに変更している。また、ヘルプモンオープン機能も、宝箱の鍵が20個必要だったのに対し、仕様変更で必要個数を1個に変更している。

宝箱を開けるだけではなく、「ステージオープン」としてステージを進める機能や、「ヘルプモンオープン」として他のキャラクターを獲得する機能など、複数の効果を持つことになると、宝箱を開けることがそもそもの機能といいづらくなるので、宝箱の鍵は、アイテムからより前払式支払手段に近くなるでしょう。

また、宝箱を開けるにも、宝箱によっては鍵が5個、20個と複数必要となれば、より前払式支払手段に近づくと思われます(通貨のような使われ方になります)。

いずれにしても実際の使用態様と、LINEがどのような意図を持っていたかよりも、ユーザーがどのように感じていたかがポイントとなります。

宝箱の鍵が、ルビーとの交換だけではなく、他のゲームのプレイによって獲得することができ、そのほうが一般的なルートであれば、対価発行性がなくなる可能性はあります。

 田上氏によると、宝箱の鍵が前払式支払手段に該当するかどうかについては、ユーザーがどのように感じていたかがポイントとなり、解釈によってわかれてしまう微妙な状況にあるという。LINE側も「法令上も行政実務上も判断基準が明確でない」と説明している。

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