日々、大量の情報にさらされて食傷気味の人は多いだろう。しかし、せっかく知識として仕入れた情報も、ただ「知っている」だけではもったいない。その情報を自分や周りの人にとって役立つ「知恵」にしてこそ、情報の正しい読み方、つかみ方も分かってくる。本書では、情報を単なる文字面から見えることだけでなく、周辺情報との因果関係をつかみ、今後の仮説や予測に変える方法を教えてくれる。
「風が吹けば桶屋がもうかる」ということわざがあるが、一見、無関係に見える事象も、実は1本の糸でつなげたように、連鎖して起こっていることがある。またそうして起こる事象には、人の思惑や経済の動きなども関係していて、その実体は、見た目から受けるぼんやりとした印象とはかけ離れていることもある。普段、漫然とニュースを見たり、本を読んだりしているだけでは、それらの「本当の意味」はなかなか分からないかもしれない。しかし、考え方のトレーニングを積めば、より深く考えるクセがつくようになるはずだ。
学生時代に、こうした思考訓練をしていれば問題はないのだろうが、今からでも遅くはない。本書には何をどのように分析して思考すればよいか、たくさんのケーススタディが用意されている。思考力を鍛えるために、日ごろからやっておくべきことも示されているので、1人でも、十分にトレーニングができる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス