Appleの新しい9.7インチの「iPad Pro」の購入者は、追加でMicrosoftの生産性スイート「Office 365」のサブスクリプション購入を選択できる。
米国時間3月21日にAppleの「iPhone」関連イベントで発表された新しいiPad Proは、基本的には2015年10月にリリースされた12.9インチのiPad Proの小型バージョンで、いくつかの機能が削られている。だが、購入者はオプションとして、注文時にOffice 365のサブスクリプションを購入できる。選択できるのは、年額70ドルの「Personal」エディション、年額100ドルの「Home」エディション、4年間80ドルの「University」エディションの3バージョンからどれか1つだ。
3つのバージョンすべてで、「Word」「Excel」「PowerPoint」「Access」「OneNote」「Outlook」「Publisher」が利用できる。Personalエディションはシングルユーザー向け、Homeエディションは最大5人のユーザーが利用可能で、Universityエディションは最大2人のユーザーにライセンスが提供される。
Appleには自社製品の生産性スイート「iWork」があるのに、なぜ競合企業の製品を販売するのだろうか?Appleは、新しいiPad ProをWindows PCに代わる製品として売り込み、iPadの販売が低迷し続ける中で、より多くの購入者を取り込みたいと考えている。Office 365の提供は、iPadを試してAppleのエコシステムに入ることをWindowsとOfficeのユーザーに納得させる1つの方法だ。
Office 365が提供されるのは、新しいiPad Proだけではない。「iPad Air 2」「iPad Mini 4」「iPad Mini 2」もOffice 365のサブスクリプションを提供しているが、対象はPersonalエディションとHomeエディションに限られる。12.9インチのiPad Proは、Office 365の3エディション中から1つを選んで購入できる。
Microsoftはすでに、iPhoneユーザーとiPadユーザーに対して、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなど単体のOffice製品を無料でを提供している。では、なぜiPadとともにこれらのプログラムのサブスクリプションを販売するのだろうか?Office 365のサブスクリプションを購入すれば、スマートフォンやタブレットだけでなくPCとMacでもOffice製品を利用することが可能だ。したがって、AppleとMicrosoftはいずれも、フルバージョンのOffice 365スイートを利用するiPad購入者から利益を得ることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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