これまでに米食品医薬品局(FDA)の承認を得たスマートフォン用心電図(ECG)測定アクセサリを製造してきた実績を持つAliveCorが、新たにその技術を「Apple Watch」に提供しようとしている。
「Kardia Band」は、名前からもわかるように、Apple Watch用のバンドだ。だが、その魅力は、医療グレードのECG測定機能が組み込まれている点にある。Kardia Bandは、内蔵センサを利用して心拍数を記録することもできるが、これに対して現行の大半の心拍モニタ付きウェアラブル機器では、LEDを利用して心拍数を記録している。
Kardia Bandは心拍数をモニタリングするだけでなく、専用のKardiaアプリと直接通信もする。このアプリはデータを分析アルゴリズムで検証し、心房細動の症状を検知する。
Kardiaアプリは、心拍数が正常だと判定すると、ユーザーに通知する。ユーザーはさらにボイスメモをとり、それぞれの判定に添えることが可能だ。ボイスメモ機能がついているのは、医師や介護人に対し、心拍数の上昇が大量のコーヒーを飲んだから、といった単純な理由によるものなのか、それとも何かもっと憂慮すべき原因なのかを知らせる意図がある。
AliveCorはすでに、現行のECG製品向けに医療機関用のダッシュボードを運営しており、読み取ったデータに医師がアクセスできる。Kardia Bandも、同じシステムで利用可能になる予定だ。
AliveCorの最高経営責任者(CEO)で、かつてはGoogleでソーシャルサービス担当シニアバイスプレジデントの職にあったVic Gundotra氏は声明の中で、Kardia Bandは「ウェアラブル医療技術分野の序章」であると同時に、「心臓の健康を守る予防的措置の未来」だと声明で述べている。
現時点では、Kardia Bandの価格は明らかにされていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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