「CNET Japan」を運営する朝日インタラクティブは2月18日、2020年を契機に、各産業や業界がテクノロジによってどのようにパラダイムシフトしていくのかを議論するイベント「CNET Japan Live 2016 Target 2020~テクノロジーがもたらすパラダイムシフト~」を開催。ドローンなどロボティクス関連事業を行うブイキューブロボティクス・ジャパンは ドローンを活用した業務効率化ソリューションを出展した。
ブイキューブロボティクス・ジャパンでは、遠隔地を飛行しながら映像を撮影できるドローンの特長を生かして、ドローンが撮影した映像をブイキューブのウェブ会議とつなぎ、遠隔地の映像を共有しながらオペレータや現場作業員に対して作業内容などを指示できるソリューションを提案。
具体的な活用シーンとしては、自治体・官公庁の災害対策や大規模災害現場のリアルタイムなモニタリング、広大な工場・作業現場や広域社会インフラの保守・点検などを想定しているという。人が近づくことが困難な場所や人による巡回では時間の掛かる広範囲の場所をドローンによって撮影することによって、現場の状況をいち早く確認して対応を検討できるというのが、このソリューションの狙いだ。
同社では2015年からこの業務用ドローンを使ったソリューションの実証実験として、造船工場における作業現場の安全点検や資材の確認、エネルギー企業におけるガスタンクの安全点検、交通機関の安全点検などに同社のドローンを試験導入し、その有効性を検証しているとのこと。
同社が提供する業務用ドローンは、水難救助用の浮輪を運搬、投下できる装置や60倍までズームして鮮明な映像を撮影できるカメラなどを装備でき、他の業務用ドローンとの差別化を図っているという。特に60倍ズームできるカメラは、電力会社の送電線用鉄塔の上など人がなかなか近づけない高所の設備などを望遠撮影によって細かく点検できるメリットがあり、問い合わせ件数も多いそうだ。
また同社では、この業務用ドローンをウェブ会議によって遠隔操作できる「クラウドオートパイロット」も提案。これは、ブイキューブのウェブ会議から地図で目的地を指定すると、ドローンが自動的に発進して目的地まで飛行するというもの。ドローンはレーザーセンサを搭載しており、障害物を自動的に回避する機能を装備している。これにより、操作トラブルによる墜落事故などを防ぎながら遠隔地の状況を速やかに確認できるという。
現在、ドローンを巡っては法整備が議論されている段階で、自由に飛ばすことができる状態ではないが、私有地である工場の敷地内などに限って、こうしたドローンを活用したソリューションを運用したいという問い合わせは増えているそうだ。
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