UPDATE Facebookの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏は米国時間2月22日、Mobile World Congressの基調講演で、生まれたばかりの長女から仮想現実(VR)に関する野心的な計画にいたるまでのさまざまな話題に触れた。
しかしZuckerberg氏が何よりも話したかったことは、ワイヤレス接続と、新興市場に手頃な価格でインターネットアクセスを提供するためのプログラムをいかにして展開し続けていくかという自身の計画だ。
Zuckerberg氏のこうした取り組みはよく知られている。FacebookのイニシアチブInternet.orgは、インターネットにまだアクセスできない世界中のおよそ40億人にインターネットアクセスを提供することを目的としている。そしてZuckerberg氏は、「Telecom Infra Project」の立ち上げについて語った。
Telecom Infra Project(TIP)は、Open Compute Projectと同様に、Facebookのワイヤレス技術をすべての通信事業者が使用できるようにオープンソース化することを目的としている。
このプロジェクトが、スマートフォンでメディアが消費する莫大な帯域幅に対応できるより優れたワイヤレスネットワークの構築につながることが望まれる。しかしZuckerberg氏は、より高速なネットワークを構築するだけでなく、Telecom Infraがインターネットを利用できない人々により幅広いアクセスをもたらすことに期待している。
Zuckerberg氏は、Facebookのインターネット慈善活動の問題点に触れ、同社の「Free Basics」がインドで猛烈な批判を浴び、打ち切りとなったことについて落胆していると認めた。
「Facebookのミッションは、すべての人々を世界につなげることだ」とZuckerberg氏は述べた。「(Free Basicsで)今回われわれが学んだのは、すべての国がそれぞれ異なり、ある国でうまく機能したモデルが他の国では機能しないかもしれないということである」(Zuckerberg氏)
Zuckerberg氏は、インフラコストを抑えるための継続的な取り組みの一環として、Telecom Infra Projectをインドに展開したいと考えていると述べた。
仮想現実(VR)の話になると、Zuckerberg氏は少し昔を懐かしむ様子を見せた。
「VRには長年関心を持っている」とZuckerberg氏は述べ、コードをノートに走り書きしていた中学時代を回想した。
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