いささかあっけない幕切れとなったが、Facebookのインド法人は、物議を醸した「Free Basics」プロジェクトのインド国内における打ち切りを発表した。これは、インド電気通信規制庁(TRAI)が、ゼロレーティングプラットフォームに差別的料金体系を禁止する決定を下したのを受けた措置だ。
Free Basicsの開発をめぐって論争が続き、この問題で業界が二分される中でも、通信サービスプロバイダーが法廷でTRAIの決定に異議を申し立てるかもしれないとの憶測が、業界に広まっていた。だが、今回の発表により、そうした計画にピリオドが打たれた。
Facebookの広報担当者は米国時間2月11日、電子メールでメディア各社に声明を寄せ、インドではFree Basicsを利用できなくなることを認めたが、38カ国で提供を続け、1900万人の人々を結びつけると述べた。
TRAIが8日に「Prohibition of Discriminatory Tariffs for Data Services Regulations, 2016」(データサービス規制に対する差別的な料金体系の禁止)という規制を発表するかなり前から、Free Basicsプロジェクトは論争に巻き込まれていたが、この規制により、サービスプロバイダーは、消費者がアクセスするコンテンツに基づく料金体系を禁じられた。
今回の件でFacebookが得た唯一の慰めは、2年後に規制の見直しを行うというTRAIの決定だった。つまり、2年後の状況によっては、Free Basicsが2018年に復活する可能性があるということだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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