さらに、人為的な操作ミスによる事故リスクは、Rapyutaが持つ自動飛行技術や制御技術をドローンに搭載することで解決できるソリューションの展開を考えているという。
「Rapyutaは、ドローンの制御技術で権威のあるスイスのチューリッヒ工科大学発の認定ベンチャー。日本ではフジテレビやサイバーダインなども出資をしている。ドローンとのキャッチボールやコントローラを使わず、指差した方向にドローンが飛んでいく仕組みなど、安定飛行ができる高い技術力を持つ。こうした技術をドローンに搭載して、ウェブ会議と組み合わせることでさらに安全なソリューションを展開していきたい」(船津氏)
ブイキューブロボティクス・ジャパンでは、2月から自治体や民間企業とともにさまざまな実証実験を実施している。その結果、寄せられた課題や意見はおよそ4点に集約されるという。
1つ目が「カメラのズーム」。ズーム機能を持つカメラを搭載したドローンが発売されていないが、現場に近づくと危険も多いことからニーズは高い。ブイキューブロボティクス・ジャパンではすでにドローン用のカメラベンダーと業務提携し、60倍までズーム可能なカメラを搭載したドローンを開発。被写体には近接せずに離れた場所からでもモニタ可能なソリューションを準備しているとのことだ。
2つ目はドローンで運搬可能な積載量。これについてもハードメーカーと業務提携をし、5kgまでの物資が運搬できる製品を開発。「人命救助用の浮き輪を持っていき、投下した後も安定して運行ができる水難救助用のドローンも実現している」と明かす。
3つ目はドローンの防水、防滴性能。4つ目はバッテリの持続性が挙げられ、「特に災害用途での雨風対策にはまだ課題が残る。バッテリの稼働時間は現状で平均15~20分ぐらいだが、1時間さらに半日まで飛んで戻ってくるものはないのか?という話をよくされる。いずれも災害では必要な要素なのでこれからも取り組んでいきたい」と船津氏。
ほかにもドローンの操縦者の育成や研修、メンテナンスや保険なども含め、ドローンとウェブ会議システムを組み合わせた業務用のソリューションをパッケージにして提供する事業を、今後も力を入れて展開していくと語った。
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