Twitterは、ツイートしてくれるユーザーを増やす必要がある。その目標達成に躍起になるあまり、Twitterは昔ながらの料理本から、パスタの作り方を引っ張り出してきた。ぜんぶ壁に投げつけて、落ちずに残っているものを確かめるというやり方だ。
今のところ、壁から落ちずに残っているものはあまりなく、これはTwitterにとってうれしい知らせではない。ツイートにほとんど関心のないユーザーをもっと取り込まなければならないからだ。同社は2015年7月、アクティブにツイートしているユーザーの数を3億1600万人と発表した。伸び率は3カ月間で3%にとどまり、サンフランシスコに本社を置く同社は投資家に対し、「持続可能で有意義な成長」は期待できないと警告した。10月には、アクティブユーザー数の増加がわずか1%だったと述べている。
Twitterの上層部は、最高経営責任者(CEO)のJack Dorsey氏も含め、問題があることを自覚している。サービスがわかりづらく、Twitterユーザーにとって、フォローすべき他のユーザーやトピックを探すのが難しいことだ。誹謗中傷の温床であるとの見方もあり、そのせいで新規ユーザーも既存ユーザーも二の足を踏んでいる。
ビジュアル面での手直しが必要だということも、Twitterは承知している。エンターテイナーや政治家、新しもの好きなどの一部ユーザーだけではなく、普通のユーザーもどんどんツイートしたくなるような、魅力あるデザインが必要だ。
この問題は、米国時間2月10日のTwitterの発表を受けて露呈した。2015年最後の3カ月間は、月間アクティブユーザー数の増加がゼロ%だったという。株価は時間外取引で一時10%以上下落した。
「Twitterは3月に10周年を迎える」。同社は株主に宛てた17ページの書簡にこう記している。
「10年だ。その間に当社は、創業当時には誰ひとり夢にも思わなかった形で、社会と文化に途方もない影響を与え、事業を発展させてきた。今すべき仕事は、次の10年間にさらに大きな影響を与えられるよう自社を前進させることだ。実現できると確信している」(同書簡)
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