たとえ誰もが知っているような有名な「天才」ではなくても、「天才」と呼ばれる人が1人や2人身の回りにいるだろう。そういう人たちは、どこが天才なのか。それが、けっして知能指数(IQ)だけで測れないことは、なんとなく感じるだろう。天才に求められるのは、「自由な想像力と、それを応用できるスキル。そしてそのスキルを駆使して、自らが定めたゴールへと突き進む情熱的な意志の力」だと、著者は言う。
好きなことに没頭している時の自分を考えてみれば、自分にもそのような「才能」なら、「ある」と思える。しかし、それをビジネスに生かすとしたら、その才能を伸ばすためのコツが必要だ。そのコツ(ルール)を、簡潔で分かりやすく、語りかけるように教えてくれるのが本書だ。「ルール」を教えてくれようとしていながら、最初のルールが「ルールを打ち破れ」というのだから、これがただの指示書ではないことは明らかだ。
本書は、忙しい人でも読んで実践しやすいようにと、薄く作られているのだそうだ。薄い中にも、ハッとさせられる「先輩の言葉」が随所にあり、自分の頭の堅さにがっかりもする。ルールごとに挟まれている挿絵がまた良い。さまざまな角度から物を見る目を養い、自分の才能を、才能が少しでもあるなら、それを伸ばしたいと思える。
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