[ブックレビュー]本当のインテルを知る--「インテル 世界で最も重要な会社の産業史」

株式会社文藝春秋
詳細:単行本 / 582ページ / 文藝春秋 / 価格:2268円 / 著者:マイケル マローン / 監修:Michael S. Malone,土方 奈美 / 発売日:2015/09/12 / 外形寸法 (H×W×D):19.4cm×13.0cm×2.5cm / 重量:0.5 kg
内容:世界的な巨大企業インテルの歴史をひもとく1冊。「技術力か営業力か宣伝力か」「才能か努力か」など、どの企業でも、そして働く人々のすべてがぶつかるかもしれないと思わせる問題をエピソードとともに紹介する。
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 画期的な発見や技術力があっても、企業が存続するのは難しい。常に安定した企業などないことは、働いたことのある人なら、誰しも身にしみて分かっていることだろう。それは知らない人のいない「インテル」という世界的な巨大企業であっても同じ。

 インテルという名前を聞いたことがない人はいないだろう。「インテル、入ってる」というキャッチコピーを覚えている人も多いはずだ。そのインテルについて語ることは、もはや「歴史」を語ることになるようだ。本書は、シリコンバレーという場所、半導体産業、インテルという企業の歴史を記したドキュメントであると言えるが、その実、主役は常に「人」であり、「ムーアの法則」で有名なゴードン・ムーア氏を始めとする、インテルに関係する多くの人物たちの愛憎渦巻く人間模様の歴史とも読める。

 人の思惑がなければ、歴史は動かない。いつでも必死のその時代を生きた人がいて、それが結果的に世界規模で有名な話になったというだけだ。本書は、まるで映画を見ているようにドラマティックに話が展開する。半導体などの技術に関する知識については、後ろのページに補足資料があるが、そのような知識がなくとも、インテルとそれを取り巻く人々の紆余曲折は、「ジェットコースター」に乗ったように楽しめる。

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