米国時間1月27日、Adobe Systemsは同社のソフトウェア「Lightroom」をアップデートした。これにより、ユーザーは複数の写真を合成して1枚のパノラマ写真にする際に、撮影したシーンのより多くの部分を残せるようになった。
パノラマ合成は、数多くの細切れの写真からあるシーンの全景を収めた1枚の写真を作る方法として、よく使われている。だが、これまでは個々の写真が注意深く撮影されていたとしても、Lightroomの結合ツールが周縁部分をトリミングしてしまうことがあった。この制約を軽減するのがバウンダリーワープと呼ばれる新機能で、写真の四角いフレームにきれいに収まるよう、画像をうまく調整してくれる。
バウンダリーワープは、新しい「Lightroom CC 2015.4」(「Creative Cloud」契約者の場合)と同「6.4」(買い切りライセンス購入者の場合)に搭載されている。さらにこの新バージョンではパノラマの作成速度が2倍になり、RAWフォーマットをサポートするカメラに、富士フイルムの「X70」「X-Pro2」、Leicaの「M TYP 242」ソニーの「α68」などの新機種が追加された。
ソフトウェアによるパノラマ作成はかなり以前から可能になっていたが、Adobeが広く使われているLightroomにこの機能を追加したのは、2015年になってからのことだった。同社のパノラマ技術には2つの大きな利点がある。第1に、Adobeのパノラマ写真では、ハイエンドカメラに採用されているRAWフォーマットで撮影した場合に得られる編集の自由度がそのまま維持されている。第2の利点は、Lightroomのカタログ内にある他の画像と共に、パノラマを作成し、管理できることだ。
バウンダリーワープはまた、デジタル写真の世界におけるトレンドの反映でもある。撮影された場所のもとの風景と、写真家がFlickrや500pxで公開し、FacebookやInstagramで共有し、あるいはShutterstockやAdobe Stockで販売する実際の作品との隔たりは、ますます大きくなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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